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決着 ページ27

「これ以上侮辱するな。」



Aをそばに寝かせ、隼颯の胸ぐらを掴む



「なんだよ、」



その顔からは鼻血が出ている



「…許さねぇ」



バキッと殴るが隼颯は笑みを絶やさない



数発殴ったところで止められた



「…そろそろいいかこいつには聞くことが沢山あるんでなァ」



「…っわかったよ」



こいつをいくら殴っても、もうAは。



左馬刻がタバコを咥えながら隼颯を拘束する



「終わりましたか。」



「して、彼女は」



「…」



左馬刻が促した目線の先には



山田三兄弟に囲まれている詩方さんの姿



「…いい気味だなぁ!」



「喋るな」



そういう隼颯を連行する



何も無くなった空間にはタバコの微かな香りと、聞こえるはずのない隼颯の笑い声があった



「…っちょっと、二人っきりにしてくんねぇかな」



「二郎…」



「兄、さん」



ごめん



そう呟いた二郎を置いて外に向かう



俺達も殴ってやりたかった



冷たくなっていくAの体を抱きしめる



「…俺、ずっと言えなかったんだけどさ」



ごめんな、今まで言えなくて



せめて、お前の命が尽きる前に。






______三郎から聞いたことがある



「人が亡くなるときに最後まで残っている感覚はなんだと思う?」



「あ?んだよ、その質問」



「あ、低脳には分からなかったかぁーごめんごめん」



「こら、2人とも喧嘩すんな!」



「…ごめんなさい。…でもいち兄なら知ってますよね!」



「まぁな。」



「いいか二郎、最後まで残る感覚は…」









____



「聴覚」



なぁ聞こえてるんだろ?俺の声も。



俺の姿が見えてなくても、涙がこぼれる音も



「…好きだ」



「すっげぇ、好きだ」



抱きしめる腕に力が入る



花のように笑ったあの顔も、手を差し伸べてくれた時の手の温もりも、照れた顔も




歌ってる時の顔も





全部愛しいよ




「Aが、兄妹だったとしても、」




俺は愛してる

呆気ない→←運命



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(プロフ) - シャルさん» ご指摘ありがとうございます!!訂正させていただきました。こちらこそ読んでいただいて嬉しい限りです!!ありがとうございます。 (2019年3月29日 0時) (レス) id: 6c48c3ca2f (このIDを非表示/違反報告)
シャル - 細かいかもしれないんですけど、あくまでが悪魔になっていました。間違ってたらごめんなさい! 今回も面白かったです!更新ありがとうございます! (2019年3月28日 23時) (レス) id: 0ad92d1aab (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - シャルさん» 暖かいコメントありがとうございます!!私の書きたいことが伝わっていたようで安心しました(泣)コメントを励みに頑張りたいと思います!ありがとうございます。 (2019年3月28日 0時) (レス) id: 6c48c3ca2f (このIDを非表示/違反報告)
シャル - とても感動しました!二郎の思いが複雑で私も胸が締め付けられました! 大好きです!更新楽しみにしています!頑張ってください (2019年3月27日 23時) (レス) id: 0ad92d1aab (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2019年3月15日 21時

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