失礼な、純愛だよ【鶴蝶】

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私には幼なじみがいる。
一人は無鉄砲で、喧嘩はそこまで強いって訳じゃないけど友達や仲間思いで凄い頑張れる子。
一人は喧嘩はあまり強くなかったけど、負けず嫌いで優しい子。


私には好きな人がいる。
ずっと忘れられない、大切な人が。








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「A、今日もお疲れ様。大変だったねー」


『お疲れ様。やっぱり病院勤務は大変だよね』


「ほんとに〜…はあ、もうそろそろ三十路突入かあ…彼氏がほしい！！！」


『私達彼氏いないもんねー』




私は今、都内の病院で看護師として勤務している。
そして隣で話しているのは高校時代の同級生にして看護学校時代の同期で友達の子。
私達は今年で26歳になるので、あと4年もすれば三十路突入だ。




「Aー、今度合コン行かない？」


『えー…合コンはちょっと…』


「なんでよぉー！ てか前から思ってたけどAってすっごく綺麗なのになんで彼氏が居ないのか疑問すぎるんだけど…」


『あはは……綺麗だなんて。私は奈々の方が可愛くて、人付き合いもいいから彼氏居ても可笑しくないのに』


「聖母か？？」




まあ私達忙しくてそんな暇ないんだけどねー、と愚痴を零す。
確かに看護師の仕事は大変だ。特に病院務めだから夜勤もあるし、入院患者の人達を見なければらない。

それに、





『………私、忘れない人がいるから』


「ん？ 何か言った？」


『ううん、なんでもないよ』


「あ、そうだ。私達の一つ上の葉山さんがAのこと狙ってるって噂だよ」


『えぇー…私あの人苦手なんだよね』


「それな。私もあの人無理」


『断言』





「ま、そんなことより今日は飲みに行くぞー！」と言った奈々に「うん」と頷いた。
＿＿あぁ、もう26歳だ。 十数年月日が経った。

今頃何やってるんだろうな…





『鶴蝶くん…』







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