【東京喰種:re】 君に幸あれ 『伊東倉元』

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赤信号で班長が運転する車が止まる



｢ごめんねー、せっかくの休みだったのに急かしちゃって｣



｢いえ、大丈夫です。それで状況は？｣



｢昨日、てか俺たちが帰った後にフロッグによる誘拐が行われたんだ｣



｢連れ去られたと思われる人物はその書類に書いてある｣




座席の上に置いてあった資料を見ると名前などの個人情報と顔写真が貼られた紙が10枚は超えていた


｢こんなに...？｣


私たちが撤退してからは数時間しかったっていないにも関わらずこれだけの被害者がいる

誘拐されたと考えられる人物の中には家族全員が消えているというのも少なくない


｢そう、でもまだ確定ではないんだ。だからそこからさらに少なくなるかもしれないし、増えるかもしれない｣




信号が青に変わり再び車が動き出した



｢私達の動きがバレたんでしょうか｣


｢そうだとしたらなぜ手を出して来なかった？そこが引っかかる｣


｢......、私たちが思っている以上にフロッグは知能が高いのかも知れませんね｣


流れていく外の景色を眺めてそんなことをポツリとつぶやいた


｢だとすると面倒なことになりそうだね｣


班長が細く吐いたため息が聞こえてきた

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