【東京喰種:re】 君に幸あれ 『伊東倉元』

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｢ただ今戻りまし...｣


資料室からのろのろと歩いてオフィスに戻ると先に来ていた班長とばっちり目が合う


｢おかえりー｣


相変わらずよくわからない笑みを貼り付けた班長がパソコンの後から顔をのぞかせた

机の上にはさっきまでなかった炭酸飲料

しかもついさっき私が買ったものと同じものだ


反射的に自分の後ろに隠す


｢お疲れ様です｣


何食わぬ顔でデスクに置いておいた資料をまとめにかかろうとした


｢さっきさー女の人と一緒にいたじゃん？｣


一瞬誰に話しかけているんだろうと思ったが女の人というワードで自分に話しかけていることに気づく



｢いましたね、同期の方ですか？｣


｢いや、先輩だよ。ちょっとしつこくてさ｣


｢モテる方は大変でいらっしゃいますね｣


｢嫌味と捉えないでよ｣


苦笑いした班長が炭酸飲料を口に運んだ

嫌味でないならなぜそんな事言うんだ、と心の中で愚痴る


｢それでさ、(人１)にお願いがあるんだけど｣



｢...何でしょう｣



｢俺の彼女になってくれない？｣



｢は、｣



思わずこぼれた声は裏返ってかすれた

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