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『あなたのそばに居たいんです、』
彼女の口から出た言葉に驚いた
「......、まだ俺なんかのそばにいたいの?」
『はい』
はっきりと言い切った彼女に思わず笑ってしまった
「なんで、俺じゃ君を守れないよ」
『守られたいからあなたのそばに居たいんじゃないです』
ハンドルを握っていた手に力が入る
なんで、
せっかく離れたと思ったのにAはーー
『あなたが私を守りたいと思うのと同じように、私もあなたを守りたい』
(...救いようがないなぁ)
Aも俺も
結局、俺達はお互いがいなければもう駄目なのかもしれない
前を見ながらハンドルを握っていた両手のうち、左手を離して彼女の手をとる
視線が外から自分に向けられた
「...俺でいいの?」
最初は恋人のフリからだった
彼女を選んだのはどことなく志乃先輩に似ているから
でも今は違う
俺はもう、
『倉元さんだからいいんです』
そう言って笑った彼女自身が好きなんだ
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ハルカ - 途中から名前変換ができなくなってます…! (2019年3月16日 18時) (レス) id: d53301ec48 (このIDを非表示/違反報告)
栞 - 面白いです更新楽しみにしてます (2017年1月14日 18時) (レス) id: e50280d477 (このIDを非表示/違反報告)
みなも(プロフ) - コメントありがとうございます!!読んでくださって嬉しいです!!!!これからも更新頑張ります! (2016年12月24日 2時) (レス) id: ce51c230b3 (このIDを非表示/違反報告)
蒼(プロフ) - すごく面白かったです!! 倉元くんとの関係が今後どうなるのかドキドキしてます(笑) 更新頑張ってください!! (2016年12月23日 9時) (レス) id: e59ed2eaab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紫苑 | 作成日時:2016年1月8日 9時