【東京喰種:re】君に幸あれ【伊東倉元】続編

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｢......、こりゃまたひでえな｣



1人の捜査官が呟いたのが聞こえてくる

目の前には首がない状態で倒れた男の死体の写真

昨夜、住宅街でおきた事件の現場写真がずらりとデスクの上に並べられていた


『被害者は、黒石優25歳、大手企業の会社員ですかね』


証拠品として押収された保険証や、免許証から身元を割り出すのは簡単だが、確証がない

何故なら、


｢ああ、だが頭部が見つからないからそうとも言いきれないな｣


黒磐さんが指摘しながら写真を１枚拾い上げて、眺める


｢ブジンともっちゃんは現場の周辺で聞き込みを、ゆーりんとみるぽんは資料をまとめて｣


班長の的確な指示に班員が動き出す


残ったのは、班長と私


｢(人一)は、オレと来て｣


驚いて目を大きくしていると、目の前の班長がぎこちなく笑った


｢いつまでもこのままじゃどっちも気持ち悪いだろ｣



『......、そう、ですね』



目をそらした先に、子供がいて視線がぶつかる



何を考えているかわからない、黒い目がこっちを真っ直ぐに見ていた


何が言いたいのか、わかっている


分かっているけど



｢....、A｣


呼ぶ声に我に返ると、班長がうっすら目を開けてこちらを見ていた


｢行こう｣


それを合図に子供から目をそらしたのだった

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