21人目の魔法使い〜フィガロルート〜 (ページ4)

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「なるほど、フィガロちゃんの見習いに……」

困った時は師匠に相談に限るね。
ホワイト様はふむ、と口に手を当てて俺をじっと見た。

「2人から言ってよ。もっと楽しいことして生きなさいってさ」

あと何年も生きれない魔法使いのためにたった17歳の女の子が奔走するものじゃない。

双子先生に言われたらあの子だってきっと考えを改めるでしょ。

「相手が悪かったのう、フィガロ」

「なぜです？」

「Aは西の魔法使いで、あのムルの弟子じゃ。簡単には諦めんだろうな」

西の魔法使いはいたずら好きで陽気だという特徴以外にも、「異常なまでの執着心」がある。

シャイロックはムルへ
ムルは月へ
ラスティカは花嫁へ……

歳を重ねれば重ねるほどそれは歪み、誰にも断ち切れない鎖となるのだ。

「フィガロちゃん誰かと生きるのも経験じゃぞ」

「お主はよく言うておるではないか、愛は良いものじゃと」

「……それとこれとは別ですよ」

双子先生は味方になってくれないということはわかった。
仕方ない自分でかたをつけるか。