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姫さんとの外出はその後、何事も無かったかのように楽しく終わった。


1人部屋に戻って考える。

あれほどまでに俺に本気で向き合ってきた人間がいるだろうか。


……姫さんを石にしない理由を俺はずっと考えていた。
なにかしら言い訳して、姫さんを守ろうと考えてきていた。


それは気づいていたけど気づいていないふりをしていた気持ちだ。

なぜそう思ったのかを考えたくなかったから。



自分自身も姫さんを好きかもしれないなんて、気づきたくなかったから。








手のひらに宝物を乗せて考える。これを渡した時の姫さんの反応で決めよう。


俺様の大切なものだと理解してくれたのなら、……俺は生涯をかけて姫さんを守ってやる。









翌日姫さんの元へいき、俺様の宝物を手渡した。

「それやるよ」

姫さんはしばらくじっと見つめたあと「良いのですか?こんなに大切なもの……」と聞いてきた。

その言葉に確信する。

……この女は逃したら後悔する方の女だと。


「俺様に着いてくる覚悟、姫さんにあるんだな?」



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作者名:灯油マン | 作成日時:2023年7月30日 1時

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