練習の成果 ページ14
数時間という長い＿鬼にとっては短いだろうが＿時間を面接練習に費やしたAは、やっとこさ拵えた偽り設定(面接内容)を頭に叩き込んだ。
そして、お昼に行われるハローワークへと向かったAは流石におばあちゃんには化ける事はせず、不動産で化けたOL風の女性に化けた。
勿論、髪は規則が厳しい職場でも大丈夫な様に黒髪のショートボブである。
少し憂鬱そうに出て行ったAを心配そうに見送った幸美はウロウロと忙しなく部屋を行ったり来たりしていた。
そんな彼女が気になったのか、うざったくなったのかは定かではないが、「そんなに気になるのならば見て来れば良い」と言い付けた。
ちゃんと「逃げ出したら…分かりますよね？」という最大限の脅しを付け足して。
半分泣きながらも、Aが気になって仕方がないのか幸美はスルリと扉をすり抜けてAの向かったハローワークへと足を向けるのだった。
結果は後日知らされるという方針のようで、日の沈む前の夕時にはハローワークから帰って来たAと幸美は不思議そうな顔で帰って来た。
そんな彼女達を物珍しげに見るのは鬼灯ただ一人。
そして面接の際の不可解な点についてAが事細やかに話し始めた。(Aの説明で不足があった部分は幸美が補った)
「流石『女尊男卑』の社会と言いますか…ここまで来ると恐怖政治に近いですね」
彼女達の話を時に口を挟みながらも最後まで聞いた鬼灯は、露骨に嫌な顔を顕にすると一言そう言い退けた。
「私の恰好そんなに可笑しかったんですかね？
どの会社の方も私の事凄い目付きで見て来た方が多くいらっしゃって…」
「恰好というよりは態度じゃないですかね。
不動産会社の女性店長の様に態度が上からな女性が多いのではないでしょうか」
憶測としての話ではなく、前提としての話である。
真逆、ここまで政治による人の考え方への違いが顕著に出るとは鬼である彼等には理解出来なかったのだ。
「今更、根付いた性格を直せって方が難しいですけどね…。
今の私でさえ生まれは明治時代ですから…」
「それって今化けてる女性の事ですか？」
苦笑いで言ったAに反応したのは、幸美だった。
そうだとAは頷き、成程やらへぇーという感想を述べたが、山姥がどのように人間に化けているのかという疑問だけが頭に浮かぶのだった。
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無自覚サイコパス(プロフ) - ひなたさん» 返信が大変遅れてしまい申し訳ございません!!これからもひなた様に喜んで貰えるよう日々精進させていただきます。コメント、本当にありがとうございます。 (2019年2月5日 23時) (
レス) id: d954a9a9d2 (このIDを非表示/違反報告)
ひなた(プロフ) - 内容がすごく私好みでこういう小説が見たかったんで最高です…応援しております、、、！！ (2019年1月31日 1時) (レス) id: 0dee45b0bd (このIDを非表示/違反報告)
無自覚サイコパス(プロフ) - るいさん» そのように言って頂き、喜びで天にも登るような気持ちです。ありがとうございます!!頑張って更新して行きたいと思います。 (2019年1月27日 11時) (レス) id: d954a9a9d2 (このIDを非表示/違反報告)
るい - 面白いお話ですね！！ヒプマイ×何かのジャンルで一番好きです！！これからも応援んしてます！更新待ってますー (2019年1月26日 1時) (レス) id: a5de77afb3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：無自覚サイコパス | 作成日時：2018年12月14日 19時
