九条の貴婦人Ⅱ (ページ20)

今日:8 hit、昨日:16 hit、合計:105,291 hit

68 ページ20

とある日、Aたちは海の見えるところで弓道合宿に来ていた

我先に弓を引こうと施設の中へ歩いて行った小野木はある人たちを見て足が止まった

鳴宮「二階堂先輩？」

小野木「なんであんたたちがいるんすか？」

二階堂「それはこっちのセリフだよ」

辻峰の5人も同じように弓具を持っており両校互いに驚いた

暫くして職員からダブルブッキングしてしまったことを謝罪された

滝川「えーっと、辻峰高校の……？」

潮崎「潮崎と申します」

滝川「潮崎先生、こちらの弓道場は10人立てる広めの射場のようですしよろしければご一緒にいかがですか？」

滝川の提案に潮崎は困った顔をした

潮崎「あの、実は私名ばかりの顧問でして詳しいことは……二階堂くん！」

潮崎はソファに座る二階堂を呼び耳元で滝川の提案について話した

二階堂「費用は折半ですよね？」

滝川「もちろん！」

二階堂「なら、俺たちとしては問題ありません！」

滝川「決まりだ、よろしく頼むよ」

二階堂「こちらこそ！」

滝川は二階堂の人当たりいい笑顔を見て風舞の部員が座るソファに目を向けた

滝川「弓道場は一緒に使うことになったぞ！荷物を置いたら着替えて30分後に弓道場に集合！」

各自解散しようと立ち上がるときAは二階堂へ近寄った

A「先輩」

心配そうな顔をするAの頭を二階堂は苦笑しながら撫でて大丈夫と言った

でもそれは強がりだとAは思った……

準備を終えて弓道場に集まったAたちは滝川とトミー先生を前にし挨拶をする。その様子を離れたところから辻峰のみんなは見ていた

樋口「指導者2人、大変そ～」

荒垣「でも少し羨ましいかも」

太田黒「確かに！女子の道着姿が毎日見られるのはいいかもですな～！！」

Aと妹尾を視界に入れて頬を赤く染める太田黒に不破は肘で突いた

不破「九条ちゃんに惚れるなよ太田黒、二階堂がキレる」

太田黒「九条ちゃん？」

不破「あの紫色の髪の子、二階堂の彼女」

情報を聞いた太田黒は後ろを振り向くと黒いオーラを放ちながら立つ二階堂にビクッとした……