九条の貴婦人Ⅱ (ページ14)

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花沢「セ、セクハラ！？」

A「通報しましょうか？」

如月「俺らの腹をどうしよってのー？」

勘違いされている滝川だが冷静に否定する

滝川「呼吸だ、息の話」

部員は滝川の射を後ろから正座して見ていた

山之内「緊張してたら呼吸早くならないー？」

滝川「なるな……よし、俺の腹を触ってみろ」

鳴宮「マサさん……」

滝川「違うって……丹田で呼吸をしろって話」

小野木「丹田？」

小野木は立ち上がり滝川に指差された場所に手を充てる

滝川は吸って吐いてを繰り返し動作した

滝川「どうだ？」

滝川の問いに小野木は考えるがわからなかったと答える。滝川は正解と言い小野木は戸惑う

滝川「俺は腹の緊張を緩めず呼吸をコントロールしてる。だから普通の呼吸と違って胸や腹に変化がない、故に体幹がブレない。後はこの呼吸を動作と連動させて体が自然と動くようにする」

山之内「覚えることが多すぎだ。息合いの揃え方だろー？」

鳴宮「揃えるんじゃなくて結果的に揃う」

山之内「そう！それ！」

小野木「あと丹田呼吸な」

山之内「それを」

滝川「体に覚えこませる」

山之内の言葉に続くよう滝川は言葉を紡いだ

鳴宮「つまり矢数をかけてなんぼってことか」

山之内「ていうか俺も腹触りたい！」

小野木「いや待て！もっかい俺が触る！」

如月「ずりーよかっちゃん！」

鳴宮「順番にしない？」

滝川「え？」

「「よろしくお願いします！！」」

滝川の前に竹早を除いた男子4人が縦に整列した

滝川「まじか」

滝川は足踏みからすることにした……

山之内が借りた矢を藤原に返すため藤原邸にいる間、Aは辻峰バスターミナルへ向かっていた

不破「あれ？二階堂の彼女ちゃん？」

Aが店内を回っている途中、不破に声をかけられた

A「貴方は辻峰の……」

不破「不破だ……一緒にどう？」

ナンパのような誘いにAは一瞬顔を顰めるが口を開く前に不破に手を引かれ向かい合って座らせられた