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雨取千佳。私は年下を基本呼び捨てにするので
千佳、と呼ぶことにした。



私は着いてきて、と言うと「は、はい」と緊張しているのかそれとも怖がっているのか震えた声で返事をした。




(…そんなに、怖かったかね)











自隊の隊室に入る。幸い今日は非番で、
誰も居なかったようだ。


ぴ、とリモコンを操作して電気を点け、千佳に「荷物ソファーに置いて」と声をかけた。



緊張した面持ち、いつの日かの笹森日佐人を思い出す。彼も私を怖がっていたうちのひとりで、
彼の場合はいつの間にか怖がることなく接してくるようになった。


なつかしい。
なんて思いながら、ホットミルクを作る。



心を開くためには食べ物がいると思った。だけど諏訪隊にそんな食料なんてない。




甘いものが好きなのかは知らない。もしかしたら嫌いなのかもしれない。でも、あまりにも緊張したこの子にそのままの私が稽古をつけてしまえば、
あとで玉狛支部になんて言われることか。



それも怖いし、単純に誰かにこういうことをしたことがなかったから、してみたかった。



ことん、と千佳が座っているソファーの前のテーブルに置いた。千佳は「?」と戸惑うような顔をして「こ、これは……?」と私を見上げた。




「…さっきのあなた、肩身が狭かったでしょ。
悪いことしたと思って」




最後は恥ずかしくなってもごもごと言ってしまう。だが千佳にはしっかり聞こえているらしく。




「…やっぱり、栞さんの言った通りなんですね」




ふふ、と笑った千佳は先程の硬い表情から一変、
妖精のように愛らしかった。




「…何がよ、…宇佐美……あいつが何吹きこんだの!?」




「あはは、あははははっ」





ツボが浅いのかなんなのか、千佳はずっと笑い、私に聞く耳を持たなかった。




しばらく笑ったあとに、スイマセンッ!と謝って私に向き直ったのは、約10分後のこと。




(…ばーか。ほら、ホットミルク飲んだら早速するよ)




(はい!Aさん!)





その後も思い出し笑いがひどく、まともな稽古にならなかったけど________







(まあ、たまには悪くないかな)

迅悠一>>君となら何処へだって→←雨取千佳>>たまには悪くない



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設定タグ:ワールドトリガー , 短編集   
作品ジャンル:恋愛
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えなみぃ(プロフ) - まろん@苗さん» わかりました!リクエストありがとうございます! (2015年10月6日 17時) (レス) id: 684126ffc8 (このIDを非表示/違反報告)
まろん@苗(プロフ) - 更新頑張って下さい!空閑遊真でリク宜しいでしょうか・・・?|ω・`)チラ (2015年10月5日 17時) (レス) id: 0c6554357f (このIDを非表示/違反報告)
えなみぃ(プロフ) - ミョウガさん» そっか、これからも見ていってね〜 (2015年10月3日 8時) (レス) id: 684126ffc8 (このIDを非表示/違反報告)
えなみぃ(プロフ) - ユウ@修loveさん» ですね、リクエストありがとうございます! (2015年10月3日 8時) (レス) id: 684126ffc8 (このIDを非表示/違反報告)
ミョウガ - 全部面白かった! (2015年9月28日 17時) (レス) id: 5c5025ee33 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:☆あんじゅ☆ x他2人 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2015年9月23日 12時

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