5 記憶の中の君 ページ5
暗闇の中で俺は何かに導かれるように光に向かって進んでゆく
光の中には雨にもかかわらず傘を持たないで走っていく君が写っていた
待って･･･待って
どれだけ走っても追いつくことはない
そうだった･･･もう君はこの世にいないんだ
「和･･･」
たまに今でも見る夢･･･
未だに居なくなったなんて信じられない
そんなことより･･･ここは･･･？
見覚えない･･･景色
派手な赤い扉の横には大きな古い本棚
だいぶホコリを被った本がたっぷりと詰まっている
その部屋の中心に寝かされていた俺
あの時･･･絞められた首は、未だに違和感を覚えていた
いったいここは？
･･･あの陰陽師の家か？
とりあえず部屋から出ようとしたら･･･
後ろに気配を感じた
思わずびっくりして･･･体が飛び跳ねた
強い妖気に･･･懐かしい匂い
絶対に間違えない･･･この匂いは･･
「和？」
振り返れば･･･あの頃とまったく変わらない和の姿
「和！！会いたかった･･･」
目の縁から涙がこぼれる･･･
自分でもわかるぐらい心臓が波打つ
夢でもいいんだ･･･たとえ幽霊でもいい
それほど願った君が目の前にいる
それほど嬉しいことはないのに･･･
「･･･離れろ･･･」
和が低い声で呟いた･･･
俺だと気がつかないのかな？
「和？俺だよ
櫻井翔だよ？」
首をかしげると･･･だんだんと和の眉間にシワがよっていく
「お前･･･なんか･･･
妖怪なんか･･･知らない！！
早くここから去れ！」
指をこすり合わせると･･･パチパチと音を立てて電気が走る
これが今日起きたこと
そして話は最初に戻る
吹き出した炎を見て和はグッと息を飲んだ
「耳と･･･九つのしっぽ･･･
そして炎･･･妖怪の中でもかなりの強さを誇る九尾ですね？
面白いじゃないですか･･･」
バチバチと言う音を立てて雷がこっちに向かってくる
「狐火！(きつねび)」
炎を盾にして雷を防いだ
すると･･･その反動で本棚から重そうな本が２冊ほど落ちる
バンっ！
と鈍い音を立ててドアが俺の頭に当たった
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あずりん(プロフ) - Love . Percation さん» コメントありがとうございます！本当に夢には感謝しなければならないなと思っています（笑これからもか頑張りますのでどうか、宜しくお願いします (2015年8月12日 16時) (
レス) id: d526ecde0e (このIDを非表示/違反報告)
Love . Percation - とっても面白かったです！！この物語を作るきっかけが、作者さん自身が見た夢がもとになっているのは驚きでした。これからも、面白い探偵物語を作り続けてください！応援します！ (2015年8月12日 15時) (レス) id: e5dd923c7d (このIDを非表示/違反報告)
あずりん(プロフ) - サラさん» コメントありがとうございます！はじめまして。続き頑張って妄想します！ (2015年8月2日 17時) (レス) id: d526ecde0e (このIDを非表示/違反報告)
サラ - はじめまして
面白いです
続き楽しみです
(2015年8月2日 16時) (携帯から) (レス) id: c591997bc3 (このIDを非表示/違反報告)
あずりん(プロフ) - ちー(｡･ω･｡)さん» コメントありがとうございます！更新頑張ります (2015年7月20日 19時) (レス) id: d526ecde0e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：亜嵐 x他1人 | 作成日時：2015年6月28日 13時
