49.氷袋の冷たさ ページ18
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ゴソゴソと、冷凍庫の中を漁る。
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｢待ってね、今用意するから｣
和也｢……いってえ…｣
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二宮が転んだみたいで、治療すぐ終わるからって部長に言っておいて！
私は二宮の赤く晴れ上がった頬を見て、タイミング良くエレベーターから降りてきた美奈にそれだけを告げると、急いで近くの給湯室に飛び込んだ。
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えっと…氷は結構あるし、袋もこれでいっか…。
バカ宮……。私のことなんて庇うからこんなことに…。
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……袋薄い？これじゃ冷たすぎて逆効果かな…。
そんなことを思いながら袋に氷を入れて、きゅっと締めた後二宮の隣に腰掛ける。
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｢……まだ腫れてるね…｣
和也｢……つめたっ！｣
｢…あぁ、ごめん！｣
和也｢…｣
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袋を頬にあてるとやっぱり痛そうで、ごめん！と声を上げれば、また静まる室内。
私は静かすぎる空気に耐えられなくなって、｢ん｣と二宮の手の中に氷袋を忍ばせた。
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……カラン…と氷の音がする。
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｢……麻美ちゃん、力強いんだね｣
和也｢…え？……ああ、あいつキックボクシングやってるから｣
｢え？キックボクシング？うそ、ほんと？麻美ちゃんが？｣
和也｢そうですよ、俺も聞いた時びっくりしました(笑)｣
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あはは、と二宮が笑うと｢いてて…｣とまた痛みだした。ああ、ほら、ちゃんと冷やして…と二宮の頬に氷袋をそっと当てる。
二宮と、目が合う。……逸らせない。
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和也｢…せんぱ、｣
｢…ごめんね二宮｣
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え？と二宮がキョトンとした顔をする。
こんな顔さえも可愛いなんて、………ほんっとムカつく。
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｢……昨日、酷いこと言っちゃって｣
和也｢…｣
｢ほら、昨日の帰り。私、二宮に言いたいことだけ言って逃げちゃったからさ……｣
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狭い給湯室の中で二人きり。どくん、どくんと鳴り続ける胸。
二宮、何て言うだろう…。
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和也｢……ははっ、まじか…｣
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顔を上げる。
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50.アナタへの気持ち、ちゃんと伝わっていますか？→←48.赤い手形は誰の手形？
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向日葵(プロフ) - しろさん» お返事遅くなりすみません｡ﾟ(´っωｃ`)ﾟ｡Part1、2はとことん二宮くんが甘々だったかと…（笑）第三章からもよろしくお願いします(*´ 艸｀) (2016年10月8日 14時) (
レス) id: 090514500c (このIDを非表示/違反報告)
向日葵(プロフ) - 月詞さん» お返事遅くなりごめんなさい( ；__； )大野部長は意味深のまま終わらせたつもりです。笑 (2016年10月8日 14時) (レス) id: 090514500c (このIDを非表示/違反報告)
しろ(プロフ) - 二宮さんにきゅんきゅーん！そして、部長が言う二宮さんの全てってなんだなんだ！？とっても気になります！ (2016年10月2日 8時) (レス) id: 1fd63b4fae (このIDを非表示/違反報告)
月詞(プロフ) - 待ってましたー！カプミル宮…もうどれだけかっこいいのっ！そして大野部長もなんだか意味深ですね… 二宮のすべてって… お身体に気をつけて、更新頑張ってください！ (2016年10月2日 7時) (レス) id: 2f66f746fb (このIDを非表示/違反報告)
向日葵(プロフ) - めぇこさん» めえこさん初コメありがとうございます(*^。^*)コイスルオトメということは・・・そういうこと・・なの、かな？(焦らし)ありがとうございます(;_:) (2016年9月21日 22時) (レス) id: dac1f77cfc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：向日葵
| 作成日時：2016年9月2日 21時
