45.始まり。 ページ14
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いつも通りの朝が来る。とりあえず二宮に会ったら昨日の事謝ろう…と、エレベーターを降りてオフィスに入ろうとした時。
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「ちょっといいですか」
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背後から若く、透き通った声が聞こえてきた。その声に反応して後ろに振り向くと
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「……麻美ちゃん？」
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そこにいたのは二宮と同期の麻美ちゃん。
小柄で華奢な体格に、髪はいつも女の子らしくしてて色は綺麗な茶色。上司からも随分と好かれている。
そんな麻美ちゃんが、いつもと違う雰囲気で私を見ている。
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どくん、と胸が変な音を立てる。
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麻美「…先輩」
「…どうかした？」
麻美「……先輩が」
「…」
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麻美「…二宮と付き合ってるって、ほんとですか…」
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麻美ちゃんの口から「二宮」のワードが出たことにあまり驚かなかったのは
きっと二宮の隣にはいつも可愛い麻美ちゃんがいて、入社してきてから二人でいることが多かったなとイメージ付られていたからだ。
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うるうる…と麻美ちゃんの瞳に涙の膜が張る。涙が零れるのを必死で我慢している顔は、酷く苦しそうで辛そうだった。
麻美ちゃんのその表情から私はある感情を悟る。
あぁ、そうか、麻美ちゃんは二宮のこと…。
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麻美「……どうして私じゃなくて先輩なの…」
「……へ…」
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噂がここまで広まってきたんだと、私はそんな事実無いと否定しようとした時だった。
ぼそっと呟くように聞こえた、低い声。
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一瞬耳を疑った。麻美ちゃんの口からこんなにも恐ろしい、低い声が出ることなんて考えてもみなかったから。
それに目は、さっきの潤んだ瞳からキリッとした瞳に変わっている。
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「…麻美ちゃん、誤解だよ」
麻美「二宮から離れてください」
「…」
麻美「二宮にふさわしいのは私なのに…」
「…麻美ちゃ…」
麻美「私はずっとずっと！二宮のことが好きだったんだから！」
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麻美ちゃんが鬼のような顔で叫んだと共に、ドン！と押される肩。
折れそうなくらい細い麻美ちゃんの腕は想像以上に力があって、私はいとも簡単にバランスを崩して…
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倒れる……そう思った時。
温かい手が、私の肩に触れて。抱きかかえるみたいに私の体を包み込んで。
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和也「……麻美お前…何やってんだよ」
麻美「…にのみ…」
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和也「…何やってんだよ！」
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…胸が、鳴った。
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向日葵(プロフ) - しろさん» お返事遅くなりすみません｡ﾟ(´っωｃ`)ﾟ｡Part1、2はとことん二宮くんが甘々だったかと…（笑）第三章からもよろしくお願いします(*´ 艸｀) (2016年10月8日 14時) (
レス) id: 090514500c (このIDを非表示/違反報告)
向日葵(プロフ) - 月詞さん» お返事遅くなりごめんなさい( ；__； )大野部長は意味深のまま終わらせたつもりです。笑 (2016年10月8日 14時) (レス) id: 090514500c (このIDを非表示/違反報告)
しろ(プロフ) - 二宮さんにきゅんきゅーん！そして、部長が言う二宮さんの全てってなんだなんだ！？とっても気になります！ (2016年10月2日 8時) (レス) id: 1fd63b4fae (このIDを非表示/違反報告)
月詞(プロフ) - 待ってましたー！カプミル宮…もうどれだけかっこいいのっ！そして大野部長もなんだか意味深ですね… 二宮のすべてって… お身体に気をつけて、更新頑張ってください！ (2016年10月2日 7時) (レス) id: 2f66f746fb (このIDを非表示/違反報告)
向日葵(プロフ) - めぇこさん» めえこさん初コメありがとうございます(*^。^*)コイスルオトメということは・・・そういうこと・・なの、かな？(焦らし)ありがとうございます(;_:) (2016年9月21日 22時) (レス) id: dac1f77cfc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：向日葵
| 作成日時：2016年9月2日 21時
