稲実マネの日常

日常６ ページ6

成瀬と倉持

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倉持

倉持「チッ、なんで俺がパシリなんだよ」

　遡ること３０分前

小湊「じゃんけん負けた人がコンビニで全員分の飲み物買ってきてね」

結城「亮介、1回勝負か？」

小湊「当たり前。じゃーんけんぽん」


　なぜ俺1人だけグーであとはみんなパーなのか。

小湊「じゃー、倉持よろしく」

倉持「…ウッス」

　絶対仕込まれてたなと思いつつコンビニめでの長い道のりを1人で歩く。

　「はい、完了！」

　聞いたことある声の方を見れば、準備体操を終えたであろう体勢の成瀬。
　「成瀬！」と声をかけようとした瞬間ゴンっとなにかがぶつかる音がした。


倉持「な、成瀬大丈夫か？」


　「すいません、成瀬じゃなくて成田です。」なんてわけのわからないことを言いながら逃げようとする成瀬を捕まえる。

倉持「成瀬なにしてんの？」


　「倉持じゃん！この前監督に怒られて成宮とグラウンド走らされた時に15分で置いてかれたから体力づくりよ！」


倉持「現役の球児に15分もついていったんだ。いや、努力するところがちげぇだろ！」


　「まぁまぁ」


倉持「んで電柱にぶつかったと」


　「聞いて！！1歩踏み出したら電柱も1歩踏み出してきた！！」


倉持「いや、それはお前が2歩踏み出したんだろうな」


　「毎回思うんだけど、倉持ってどうやって走ってんの？」


倉持「は、足回す」


　「聞く相手間違えたわ」


倉持「あぁ、走るなんて感覚だ」


　「倉持に聞いた私がバカだった。貴重な7分返せ」


倉持「7分ぐらいいいじゃねーか」


　「7分大事にできない男はモテないよ」


倉持「うるせー！お前もモテてから言え！」


　「ごめんねもっちー、生憎私モテるんで♡」


倉持「1回死んでこい」


　「モテない男の嫉妬は見苦しいよ」


倉持「お前日本海か太平洋か瀬戸内海のうちどこで死にたい？」


　「か、川かな…」


倉持「ちょうどいい目の前に川あるじゃねーか。」


　「く、倉持様なんでもしますからね…その拳しまいましょうか…」


倉持「今すぐコンビニで10人分の飲み物買ってこい」


　「お安い御用です！！！」


　十分走るの速いなと思った倉持だった。



↓ 成瀬後日談


　「元ヤンに捕まったら死ぬじゃないですか？あれは本気ですよ本気。
　 人間本気になればなんでもできるんですって！！！」

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