旧校舎のキュウケツキ (ページ12)

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あ、これは…

効果あり！！！？？？

恐る恐る顔を上げると…

どわっと大きい笑い声が聞こえてきた。

……んん？笑い声…？

渡「ふははっ」

佐「あはは！！めっちゃおもろいじゃん！！」

向「うわ〜やられた〜！って言ってあげるんがええんやで！！！」

え？え？これは効果なし……？

阿「御守りってそういうことか笑
十字架はね効かないの笑」

あ、あべくんまで…なんかめっちゃ笑われて恥ずかしい。

阿「来栖さん、こっちおいで。危害を与えるとかしないから、俺たちのこと説明させて？」

あ…はい。

なんか腑抜けたわたしは

もう言われるがままにソファへ座った。

深「俺の力が効かないし、2日経って広がっても仕方がない俺たちの噂が広がってないってことは口も固いってことで話していいよね、ひかる？」

岩「まあ…」

深「俺たち9人はキュウケツキなの。ほとんどの部分は人間と同じなんだけど、食べるものが違う。
君も翔太にたべられた、人の血を喰べて生きてる。

キュウケツキは昔からずっと人間と共存して生きているんだけど存在は公になってないよね？
それは、俺みたいに約10人に1人の割合で記憶を消せる力を持つキュウケツキがいるからなんだ。」

……昔からずっととか信じられない…。

なんだか小説の世界に入ったみたい。

でも言っていることは全部、ほんとなんだ。

深「それで、君にも記憶を消そうとしたんだけど効かなくて。キュウケツキがいると知られると俺たちは生きていけないし、他の全国どこにもいるキュウケツキにも被害が出てしまう…

お願いなんだけどこのまま言わないでほしい。」

岩「これは、この9人全員のお願い。お願いします。」

めちゃめちゃ大事なことをわたしは知ってしまったみたい。

副会長と会長に頭を下げられるなんてわたしがとんでもなく偉くなったみたいだ。

「…はい。わかりました、言いません。」

まあ、言う相手もいないし、わたしに危害がなければもういい。

この世にもまだ解明されてないことがあったのだな…と思った。

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