旧校舎のキュウケツキ (ページ13)

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渡「よかった、俺のせいでごめん。」

まあ確かに、渡辺くんが勝手に血を吸ったから知ってしまった分はあるけど、わたしだって渡辺くんの頭にカバンを放り投げちゃったしなあ…

「ううん、わたしこそカバン投げてごめんね」

あの時のことを謝ると、渡辺くんはキョトンとした顔になり

渡「かばん？」

と聞いてきた。

あれ、覚えてないのかな…そういえば朦朧としてたって言ってたな、

覚えてないのならラッキー！

「なんでもない笑」

黙っておこう。

ラ「俺めっちゃお腹減ってんだった！もう食べていい〜？」

めっちゃ足の長いハーフっぽい顔立ちをしている子がぷくっと頬を膨らませながらいただきま〜すと何かを食べようとしている

そういえば、食べるものは人の血と聞いたんだけど

まさか今から！！？？

けど、口にしたのは牛乳パックのような容器にさしたストロー。

思わず二度見をしてしまった。

阿「あのね、今は人の血を飲むキュウケツキは少なくて、人工血っていって売られているのを飲んでるの」

隣のあべくんがそんなわたしに教えてくれた。

ほう…なるほど。

するとみんなもそれを取り出して飲み始めた。

わたしもお腹すいたな…

そろそろわたしは帰ろうと思った時に

向「えっと…くるす？先輩やっけ？お腹減ったやろこれあげる！」

「あ、来栖Aです…え？これ…」

差し出されたのは菓子パンやサンドウィッチなど。

向「俺らな、普通のご飯も栄養にはならんけど好きやから食べたりするねん！持ってないんやったらあげる！」

「え、でも」

宮「遠慮しないで食べて」

「あ、じゃあ…いただきます」

さすがにお腹すいたし今から帰ると食べるの遅くなるしいっかといただくことにした。

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