第十一話 ページ12
「××××年××月××日我々高等学校にて女子生徒が屋上から転落、頭から転落したため即死。目撃者の証言により自×と判断、なおこの女子生徒、安藤Aさんは以前から高校教師と交際していた模様、しかし教師には既に交際相手がおり失恋したショックで飛び降りたと推測され捜査が進められている。」
交際……？そういえば生前彼氏がいたと言っていたがまさか、これか？
「なんだか悲しい事件だね」
要が眉を下げてその記事を眺める。要は優しいからな…
「その女子生徒の幽霊が今も出てきてるってことやんな？」
コネシマとゾムが心底面白そうな表情を浮かべる、こいつら行く気満々やな。と呆れているとオスマンに声をかけられた。
「グルッペン、最近屋上に出向いとるよな？まさかこれ関係しとるとかやないよな？」
普段開かれないオスマンの目が少しだけ開いて俺を捕らえた。まぁ、そら疑われるわな
「…俺はただ単純に空気を吸いに行ってるだけだゾ、この話も今初めて知ったしな」
疑われないようになるべく平然を装ってそう言うが流石と言ったところかオスマンは更に俺に疑いの目を向けた。まぁ嘘も交えつつ答えたからな。
「もういいだろう、これも確証があるわけやないし今日はここまでだ、解散」
居心地が悪くなったため無理矢理会議を終わらせて荷物を持って生徒会室から逃げるように去っていった。
「珍しいねグルッペンが一番食いつきそうだったのに」
彼らのお姫様、要が不思議そうな顔をしてグルッペンが出て行った扉を見つめる。オスマンはしばらく無言で扉を見つめたがやがて溜息をついて諦めた。
「グルッペンも疲れとるんやない？最近忙しかったからな」
シャオロンとコネシマがそんなことを話す……しかし彼の相棒である彼、トントンは何となく気付いていた、彼が何かしらこの事件に思っていることがあるという事……
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作者名：にわとり。 | 作成日時：2019年11月16日 16時
