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「へ?」



今…
なんて言ったの?




「あ…のっ…」



耳元で言われたその言葉に、
驚きすぎて涙も止まる。



西「で、Aはマネージャー辞めてさ。
専業主婦になるの。

俺だけのために生きる
Aになるってのは、
どう?」



何も言えずにいる私に、
話し続ける西島さん。


その声はなんだか楽しそうだ。



西「事務所にもメンバーにも、
誰にも言わないで
籍をいれて、夫婦になって。


で、一般の女性と結婚しました、
みたいな?」




「だめですっ、そんなの。」




そんなこと、
出来る訳、ない。



西「じゃあ…
二人で駆け落ちでもする?


どっか、海外で二人だけで結婚式して。
そのままふらっと旅に出る。


Aが英語話せるから
どこでも行けるじゃん。

こうみえて
俺、結構貯金あるし、
しばらくは生きていけるよ。

お金なくなったら、
Aがピアノ弾いて、俺が歌って、
お金稼いでさ。

二人で生きるの、
楽しそうじゃない?」



「それもだめです!

だって…それは
たかがやりたいことと違うでしょ!」



思わず大きな声がでて、自分で驚く。
西島さんの顔を見上げた私の目を
じっと見る西島さん。




西「やりたいことだよ。


Aと一緒にいたいって気持ちは、
いつだって
ちゃんと

ここにある。」



私の手をとって、
自分の心臓のあたりに置いた
西島さんは。


一つ一つの言葉を、
ゆっくりと、
私に確かめるみたいに言う。



西「俺は。


俺が望んでAと一緒にいる。


奪われたからじゃない。


むしろ、
Aを辛い恋愛に引き込んだのは
俺だよ。」



「たか…っ、」



西「相手が俺じゃなければ、
こんなに苦しむことも悩むことも、
泣くこともなかっただろ?


それでも、
俺達は俺達自身の選択で
ここにふたりでいる。



他人の言葉に惑わされるな。


俺を信じて。」



西島さんの両手が、
私の頬を包む。

泣きすぎた目は腫れてるだろうし、
鼻は真っ赤で、きっとひどい顔をしてる。



それすら愛おしい、
そう思ってくれてることが伝わる温かい手。



「たか…ごめん。

困らせてごめん。
泣いてばっかりでごめん…。



情けなくて、ごめんね…。
でも、



ありがとう。」



結婚しようかって言葉。



言われると、
こんなに嬉しいんだ。



西「信じててくれる?」



「うん。」




西「良かった。」




そう言うと
またぎゅっと抱きしめられた。

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作品ジャンル:恋愛
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リリィ(プロフ) - ao.aoさん» ありがとうございます!応援しただいて嬉しいです☆続編も楽しんでいただけたら嬉しいです☆ (2019年2月26日 14時) (レス) id: 79af705402 (このIDを非表示/違反報告)
リリィ(プロフ) - idmさん» ありがとうございます!5も公開しました。引き続きお楽しみいただけたら嬉しいです☆ (2019年2月26日 14時) (レス) id: 79af705402 (このIDを非表示/違反報告)
idm(プロフ) - 更新いつも楽しみにしてます!!続編も楽しみです(^^) (2019年2月23日 18時) (レス) id: 8b61c6c3c0 (このIDを非表示/違反報告)
ao.ao(プロフ) - 更新、楽しみに待ってます! (2019年2月22日 22時) (レス) id: c44633c2f8 (このIDを非表示/違反報告)
リリィ(プロフ) - Takatakaさん» コメントありがとうございます!色んな捉え方、ありますねー☆そこまでちゃんと読んでもらって嬉しい限りです☆ (2019年2月22日 8時) (レス) id: 79af705402 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:リリィ | 作成日時:2019年1月1日 14時

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