【ジェル】王子達に好かれてしまった【るぅと】

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「じゃ、じゃあ俺はこれで。」


『うん。今日は部活休みなね？そんで家帰ったら足湿布はって勉強して寝ろ』


「あぁ、そのつもり。ありがとう、望月さん。」



トボトボと落ち込んだように帰っていく池谷ボーイ。寂しそうな姿がいじめられっ子みたいだった。
明日絶対学校来いよな(イケメン)



「…ねぇ、Aちゃん。これ何？」


超絶声低いななもり君は私に自身のスマホを見せてきて、言った。

明日学校行けないかもしれないやごめんな…


画面を見ると、るぅと君と私が手を繋いで帰ってる写真が。どこで撮ったのさ。


私の首に手をまわしたまま、肩に首をおくななもり君。


ヤバイよヤバイよ、選択肢間違えたら暗殺されるよこれ〜〜



…って他の人ならなってたけど、ななもり君だし安心安全です。



『その前に退いて』


「答えてくれないとやだ。」


『退いてくれないと答えない。』


「……」



不貞腐れた顔で渋々と腕を退けて、再度ベッドに座るななもり君。

普段チャラいけど、意外と可愛い一面あるんだよね。これぞギャップ萌えってやつです。可愛いはジャスティス。



「……退いたんだから答えてよ。
るぅと君とどーゆー関係なの。」


ん〜〜まぁやっぱり知り合いですよね〜〜！

もうイケメンが出てきたらみんな知り合いだもん！相変わらずどんな関係かは知らないけどさ！



『私、るぅと君と付き合ってます。』


「嘘でしょ」


『本当だし嘘でもある。』


「……どっち。」



女の子顔負けの可愛さで聞いてくるななもり君。この人が普段「ｷﾐｶﾜｳｨｰﾈ」って言ってくる人です。



『付き合ってはいるけどあくまで立場上の関係だから、お互い…恋愛感情は……無い…』



のかな。



るぅと君の考えてることって全然わかんない。私のこと嫌いなのかなって思ったら急に彼氏っぽくなったり。


そんなるぅと君に惹かれていってる私がいるっていうのもまぁ事実で…今は内緒だけど。





「…Aちゃんは、るぅと君のこと好き？」





『…まだ分かんないよ。』



まだ、ね。

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