67 ページ17
まだ暗い空。吐く息は白くて、隣のAはマフラーに顔を埋めてる。
隆「ねぇ、今日、Aんちいってもいい？」
『いいけど…明日仕事は？』
隆「午後から」
『そっか、ゆっくりできるね』
そういって嬉しそうに笑う。
『でも、だったら隆弘くんの家の方が良くない？』
隆「Aんちがいいのー」
『そう？ならいいけど』
不思議そうに首をかしげながらも納得したみたい。
家に着いて電気をつけると、すぐに暖房を入れるA。
『あー寒かった、』
コートを脱ぎながら俺に話しかける
『隆弘くん、何飲む？』
隆「んー、チューハイある？」
『あるよー！はい！』
いつの間にか冷蔵庫まで移動していたAから冷えた缶を渡される。
Aの手にも冷えた缶ビール。
隆「ふは！あんなに寒い寒い言ってたのに」
俺が笑いながらそういうと
『それとこれとは別なんですー』
拗ねたように口をとがらせて言うAは子供みたいでかわいい。
二人で缶をぶつけ合って乾杯。
隆「おつかれさま」
『ありがと、隆弘くんも。おつかれさま』
そういって、優しい笑顔を向けてくれる。
Aが作った簡単な料理をつまみながら、他愛もない話をする。
バーでの出来事やメンバーとの話とか。
しばらくすると、何本目かの飲み終えた缶をテーブルに置いてAが立ち上がる。
『さて、そろそろ寝る準備しなきゃね、お風呂先どうぞ！』
隆「ありがと、」
お風呂から上がるとタオルと一緒に真新しい部屋着が置いてあった。
着てみればサイズ感もちょうど良くて、着心地もいい。
隆「A、この部屋着！」
『うん、似合ってる！サイズも大丈夫そうだね、よかった！』
満足そうな笑顔のA。
隆「これどうしたの？」
『この前、宇野ちゃんと買い物行ったときに買ったの。隆弘くん最近うちに来ること多いしね！』
洗い物をしながらそう話すAに後ろからぎゅっと抱きつく。
『ちょっと、もう、あぶないよー』
そう言うAの耳元で、
隆「ありがとう」
『もー！やめてよ、くすぐったい！』
耳を赤くしながら笑うAが可愛くてまたぎゅうっと抱きしめた。
Aが洗い物を終わらせてお風呂に入りに行くと、ソファでペットボトルに入った水を飲みながらTVを見る。
おはようございます、なんて言ってる朝の情報番組。遮光カーテンだからわからないけど、外はもう明るくなってきている。
ほんの数十分、Aを待つこの時間がすごく長く感じた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 255人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Hana(プロフ) - じろなおさん» いつもコメントありがとうございます！待っていてくれてありがとうございました！少しずつにはなってしまうと思いますが、更新していこうと思ってるのでまた応援よろしくお願いします(^o^) (2018年7月26日 6時) (
レス) id: 21ab0f97d0 (このIDを非表示/違反報告)
じろなお - 更新楽しみにしていたところです (2018年7月26日 1時) (レス) id: 45f78a918e (このIDを非表示/違反報告)
じろなお - 毎日更新ぁりがとうございます。これからも読むのが楽しみです！無理だけはしないでくださいね！ (2018年5月25日 23時) (レス) id: 45f78a918e (このIDを非表示/違反報告)
Hana(プロフ) - じろなおさん» こちらこそいつもコメントありがとうございます！できる限り毎日更新が目標なので、これからも楽しんでいただけるようがんばりますので、今後ともよろしくお願いします！ (2018年5月24日 17時) (レス) id: 21ab0f97d0 (このIDを非表示/違反報告)
じろなお - やっぱり次の展開のストーリーが気になってしまう自分がいて主人公ちゃんと秀太くんとかの関係が気になるばかりです。毎日更新本当にぁりがとうございます。嬉しいです！ (2018年5月23日 7時) (レス) id: 45f78a918e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Hana | 作成日時：2018年4月10日 4時
