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..
シャカシャカシャカシャカシャカ
「お前さっきからなんなの?
ブラシが折れそうだぜ?」
「べーつーにー。」
シャカシャカシャカシャカシャカ
“よし、じゃあAも準備しろ〜〜”
あれから一緒にきた健永くんの家。
みやっちのおうちとはまた違って、
これもまた豪邸…………。
みやっちのおうちが“和”で、
健永くんのおうちは“洋”って感じかな。
しかし……………。
シャカシャカシャカシャカシャカ
“Aちゃんプロってるね!”
健永くんの空気を読めないような
気の抜けるコメントに無言で親指立てた。
さっきのまたもや不完全燃焼な
シチュエーションに
悔しくなって、ブラシに力が入る。
「プールの床が泣いてるぜ
痛い!もっと優しくて!って」
「…………。」
ミツのからかいにも無視。
「悪かったよ、」
……………………。
ミツの方振り返ると、
“こうやんだよ”
ブラシを動かしながら、
私に背中を向けた。
「いい雰囲気のところ
二階堂が邪魔して悪かったな」
“代わりに謝っといてやるわ”って。
「聞いてたんかい」
「聞こえてきたんだよ」
「……藤ヶ谷さん、何を言おうとしてたのかな」
ブラシの動きを止めれば、
裏の林からセミの声がする。
「お前が好きだ、」
その声に、
視線を合わせた。
「ってことが伝えたいんじゃねーの?」
「……………………、」
………………なんか、びっくりしたじゃん、
「なんだよ、」
「いや、別に…………。」
“ミツ〜〜!Aちゃん〜〜!
ニカがメロンもってきてくれたから食べよ!”
向こうから、健永くんが呼んでる。
「お〜〜。
つーかお前らなにしてんだよ!
一緒にやれよ!」
ミツが大きな声で返事を返して、
“行くか”って。
おうちに続く階段をあがっていく。
「お前たちがくっつくのも
時間の問題だな〜〜
めんどくせえことやってないで
さっさとやることやっちまえ」
「はっ!?やだミツ!」
「いい年のくせにして
甘酸っぱく過ごしてんじゃねーよ」
「なにそれ!!むかつく!!」
階段を登りきって、
振り返ったミツが
子供みたいに舌を出したあと、
いたずらに笑った。
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ちい★(プロフ) - さみしいって言ってたよ…と嘘か本当かわからないけど、言ってくれた裕太の優しさに気づいてしまいました…。でもやっぱ太輔いいねぇ…あやさん!みつも良き★ (2020年1月10日 2時) (レス) id: aba16733a8 (このIDを非表示/違反報告)
あや(プロフ) - みっかさん» こちらにコメントしてくださってたの見落としておりました!おかげで完結を迎えました。ぜひ最後までお付きあいくださると嬉しいです。 (2017年10月27日 21時) (レス) id: b34d9690f4 (このIDを非表示/違反報告)
みっか(プロフ) - あと2〜3回で 終わってしまうんですね…どっちに持ってかれるのか( ToT )ミツが街から出て行く!って流れには ちょっぴり驚きでした! (2017年10月21日 1時) (レス) id: 6df392b90f (このIDを非表示/違反報告)
あや(プロフ) - ともさん» 遂に!もう私だったら部屋に入った瞬間失神しそう…、ミツなにしてるんですかね。主人公ちゃん気にしてますよ〜! (2017年10月9日 13時) (レス) id: b34d9690f4 (このIDを非表示/違反報告)
あや(プロフ) - たまぴよさん» ゆうたろうは考え事が多い主人公ちゃんの癒しになってもらってます!藤ヶ谷さん電気消して、部屋においでしてその先はどうしちゃうんでしょう…!移行後もよろしくお願いします。 (2017年10月9日 13時) (レス) id: b34d9690f4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あや | 作成日時:2017年8月21日 23時