STORY66〈形見〉 ページ38
次の日、俺たち2人は潤くん宅を訪れていた。
インターフォンを押す手が震える。
まだ戸惑っていた。本当に会いに来てよかったのかと
もしかしたら潤くんの母親に怒鳴りつけられて追い返されるのではないかと
そんな緊張した中インターフォン越しに「はい」と声が聞こえた。
「あの…二宮です。潤くんの友達だった｣
返事は無かった。もしかしたら怒っているのかもしれないと感じた。
そわそわした中返事が返ってこないか待っていると
ガチャっとドアが開いた音がした。
中から潤くんのお母さんが顔を出して俺たち二人の顔を見てびっくりしていた。
「…あの。」
激怒されて罵られても仕方ないと思いつつ声を掛けると
「もう来てくれないかと思ったよ…アンタ達も」
「えっ？」
「怒ったりしないんですか？顔みたくないとか」
「…なんでそう思わなくちゃいけないのかしら？｣
「だって…俺のせいで」
「和くんと健ちゃんは何も悪くないじゃない…だって今日だって18の誕生日を忘れてなかったから来てくれたんでしょう？｣
そう言うと暑いから入ってと家の中へ俺達二人をいれてくれた。
「懐かしいわ…二人共、二年前までは良くこの部屋でゲームしてたり勉強してたりしてたわね？｣
潤くんのお母さんはにこにこしながら話してくれる。
「そうですね！あの時はとても楽しかった」
「俺と潤はよく言い合いして和くんに止められてましたね｣
「あれは、本当に大変だったんだよ？二人のこと止めるの…」
「潤ももし生きていたら18歳だったのね…相変わらず和が和がって言ってるんでしょうねきっと｣
懐かしんでいるとそうだわっとお母さんが立ち上がった
「…2年前にね、潤の部屋を片付けていたらこんなものが出てきたのよ…｣
お母さんは1度じゅんくんの部屋のあった二階へ行き
お菓子の箱に入っている何かを持ってきた。
「…あの子の日記だったらしいのよ。」
差し出された黒色の手帳にはきっちりと1日1日の反省や楽しかったことが書かれていた。
「読んでもいいですか？」
「いいわよ。形見代わりに持って帰って欲しいの。その日記は和くんが持っていた方が良いと思うの｣
「ありがとうございます！大切に読ませて頂きます」
慎重に手に取り無くさないうちにリュックの中にしまった。
「健ちゃんには、これを持っていて欲しいの。」
お菓子入れの箱から大学ノートを取り出して
そっとテーブルの上に置いた。
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櫻井aia(プロフ) - ウオタミ&にのらぶさん» わぁ〜！そう言っていただけるととても嬉しく光栄に思います。ありがとうございます。はい。これからどんどん更新していこうと思っているのでよろしくお願いします(_ _*) (2017年12月21日 19時) (
レス) id: 682a610d3e (このIDを非表示/違反報告)
ウオタミ&にのらぶ - この小説大好きです！更新頑張ってください！待ってます。 (2017年12月21日 19時) (レス) id: 95f4d8affe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：櫻井aia | 作成日時：2016年11月13日 19時
