STORY67〈願い〉 ページ39
「あの。これは一体？」
テーブルにそっと置かれた大学ノートを見つめながら健翔くんは言った
「それ、多分何かの構成ノートだと思うのよ。あの子いつも何かに取り組むとひたすらやる子だったから…それもなにかの役に立つと思うわ」
何かの役に立つ？
そうか、潤くんのお母さんには見透かされていたんだ。
俺達がまたあの事件関連に巻き込まれている事に
「二人共、無茶だけはしないでね？｣
「はい。ありがとうございます。」
2人の笑顔を見てお母さんは安心したみたいだった
「和くん、そろそろお線香上げて帰ろうか？｣
「そうだね…」
仏壇の前に案内してもらい座ると
俺と一緒に入学式の時に撮った写真が遺影として飾ってある。
「この写真…」
「潤が一番笑っている写真にしたのよ。やっぱり和くんの隣だと安心するのかこれが今までで一番笑ってるのよ｣
「本当に、あいつは和くんの事を1番の大切な友達と思っていたと思います｣
「…俺、必ず鮫島碧が逮捕されるまで戦い続けます。｣
「ありがとう。でも、危険なことはしないでね？あの子が悲しむから」
「はい」
ゆらゆらと揺れるろうそくの火に線香を近づけて
火をつけ線香立てに立てた。
手を合わせて拝む。
(潤くん…俺必ず、碧のこと止めるから)
線香を上げ終わり荷物を持って立ち上がる
「また、遊びに来てくれて構わないわよ？おばさんの話し相手になってやってくれないかねぇ？」
「はい。是非とも」
「また、来ますね」
にっこり笑い合いながら潤くんの家を後にした。
「おばさん…元気そうだったな？」
「そうだね。良かった」
2人の背後を綺麗な茜色の空が広がっていく
そして、2人が歩いて行く道の先には見慣れた景色が見える。
思い出屋があるのは青海商店街の外れたところ
今そこが2人の故郷。
「さーて、家に帰って智さんの作った夜ご飯食べよ！」
「そうだな！今日はなんだろうな？」
この笑顔がいつまでも続いてくれたら嬉しいのに
運命は時に残酷なものだ。
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櫻井aia(プロフ) - ウオタミ&にのらぶさん» わぁ〜！そう言っていただけるととても嬉しく光栄に思います。ありがとうございます。はい。これからどんどん更新していこうと思っているのでよろしくお願いします(_ _*) (2017年12月21日 19時) (
レス) id: 682a610d3e (このIDを非表示/違反報告)
ウオタミ&にのらぶ - この小説大好きです！更新頑張ってください！待ってます。 (2017年12月21日 19時) (レス) id: 95f4d8affe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：櫻井aia | 作成日時：2016年11月13日 19時
