STORY40《涙のワケ》 ページ11
大声を上げたことで智さんのはビクッとした。
和「俺は、智さんのこと憎いとも軽蔑だってしてません。悪いのは碧…の一方的な独占力だったんだから」
智「……でも、俺はあいつの兄貴だ。それに何時またお前を探しに来るかなんて分からない」
え……探しに来る？
まだ彼奴は俺を探して居るというのか…
智「実は、お前は捨てられたんじゃないんだ。俺が一方的にあいつから守る為に和の両親に頭を下げて連れてきたんだ。」
和「…智さん。何でそこまで俺を守ろうだなんてしてくれるんです？」
昔、少しの間だけ仲良かった近所の子だったのにそこまで俺を守る理由なんて無いはずなのに
智さんは俺の目をしっかりと見て
智「……お前は、力を持ってる人間だから」
と言って来た。
力？……思い出屋の力？
そういや思い出した過去の記憶にそんなこと言ってたな。
智「代々、大野家には伝わる会いたい人に合せることの出来る力を持ってた。それが受け継がれて段々と繋いできた。でも、俺が使ってる力は一時的なもので弱いもの。跡取りが居なくなった…」
和「もしかしてだけど………」
少し予感はしていた。
和「その力を持ってるのが俺？ってことですか？」
フニャと笑い
智「和は感が鋭いね。昔から……そうだよ。和が跡継ぎになる。」
和「でも、俺大野家とはなんの円も縁もないですよ？」
智「そうなんだよ。円も縁もないんだよな。でも、どうしても欲しいらしくてお前を見張り養子にしようって計画されていたんだ。」
養子ってこれまた滅茶苦茶なことを
和「それで智さんは、たまに俺の目の前に現れてたりしたんですね？」
智「最初はね？見張り役だったから見てたけど…何か嫌になってきて見張りするのやめて親父とかには嘘ついてたよ。お前の居場所とかその他諸々」
結構前から俺のこと気に掛けてたんだ。。
改めて智さんの優しさを知った。
智「俺つい口滑らしてお前の志望校を碧に言っちゃったんだよね。そしたら…あの事件起きたし。多分大元は俺なんだと思う。もしあの時言わなかったら今頃お前は…潤と高校生活楽しんで同じ大学目指して頑張ったんだろうなってさ今でも後悔してる。」
話している途中から涙が出てきて涙声になりながらも一生懸命俺に話してくれた。
きっとそう、智さんの流した涙のワケは
俺に対する申し訳ないって気持ちと碧に対する憎しみそして自分に対するに後悔なんだと思う。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 65人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
櫻井aia(プロフ) - ウオタミ&にのらぶさん» わぁ〜！そう言っていただけるととても嬉しく光栄に思います。ありがとうございます。はい。これからどんどん更新していこうと思っているのでよろしくお願いします(_ _*) (2017年12月21日 19時) (
レス) id: 682a610d3e (このIDを非表示/違反報告)
ウオタミ&にのらぶ - この小説大好きです！更新頑張ってください！待ってます。 (2017年12月21日 19時) (レス) id: 95f4d8affe (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：櫻井aia | 作成日時：2016年11月13日 19時
