泣き虫 ページ49
会話多めです。
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泣き終えた私は、離れた皆を順繰りに見たあとに話を切り出した。
『…皆は、鬼門一族が殺された事件って知ってる?』
「……私、お母さん達から聞いたことあるわ。」
「俺も、聞いたことがある。」
「俺、分かんねぇってばよ…。」
『大丈夫。分かるように話すから。』
そこで私は、一族のあの事件を事細かに全て話た。
あの日の事は今も夢に見る。
私は自分の掌を見つめ、話を続けた。
『私は兄さんのことが大好きだったから、どうしても信じられなかったの。なんで兄さんが一族を殺したのか、知りたかった。』
『そしたらね。カカシ先生が兄さんに頼まれてて、教えてくれたの。凄く驚いたけど、真相が分かって嬉しかった。』
『ああ。兄さんは私を愛してくれてたんだって。』
「なんで、Aのお兄さんは一族を殺したの?」
『……私のせいでもあるの。』
「え?」
『私ね。一族の忌み子として生まれてきたの。銀は一族の疫病神で、大昔に封印されてた。それ以来、一族には私みたいな子が生まれるようになったの。』
『一族ではいじめられて、悲しくて、よく泣いてた。でも、それでも私の家族は私を愛してくれた。シカマルが救けてくれた。それが嬉しかった。』
『実はその集会、私を殺すために行われたの。獣神を宿した者を生かすことにより、不幸が訪れる。それが我が一族の言い伝え。』
『勿論反対だったらしいけど、母さんは木ノ葉の人じゃないから。逆らえなかった。それを知った兄さんは一族を殺してしまったの。』
私が見つめている手には、あの日母さんや一族の血がついた。
洗っても洗っても血は落ちないような、そんな気がした。それが一番怖かった。
『私には父さんがいたけど、任務で死んでしまった。とても悲しかった。それからは死んだように毎日生きてたけど、シカマルが救けてくれた。』
『私ね。もう大切な人を失いたくないんだ。だから強くなる。』
「辛くなったら、いつでも言え。」
「俺らはAの味方だってばよ!」
「私も力になるわ!」
「うんうん。俺の大事な生徒だし、友人の愛妹だもんね。」
その言葉に、またポロポロ涙が出てくる。
『へへ……ありがと。皆……!』
「あー!また泣いた!Aってば泣き虫ー!」
『うるさい馬鹿ナルト!』
皆と笑い合える幸せな時間。この時間が大好きだなぁ。
あーあ……早くシカマルにも会いたいなぁ。
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眠 - うおっめっちゃええやん・・・この作品一気に読み進めよー! (2021年10月6日 18時) (レス) @page2 id: cfd8dfa5f7 (このIDを非表示/違反報告)
藍夜(プロフ) - ミルク さん» まさか2年前の作品にコメントが来ると思わず、びっくりしてしまいました!昔書いたものなので今よりももっと拙い文章ではありますが、参考の域をこえなければ、参考にしてくださって構いません。私も嬉しい限りです! (2020年10月31日 16時) (レス) id: 1084e77889 (このIDを非表示/違反報告)
ミルク - 作品を読んで感動しました!作品を参考してよろしいですか?? (2020年10月31日 12時) (レス) id: 243dd4bfbb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:藍夜 | 作成日時:2018年5月26日 22時