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心からの笑顔 ページ16

善逸の言葉に、思わず涙がこぼれ落ちる。


御館様以外の方に、こうも優しくされたのはいつぶりだろうか。


他の二人も、善逸のその言葉に強く頷いていた。

その優しさが、温もりが、とても嬉しかった。


『…ありが、とう…。本当に、ありがとう…!』


ぽたぽたと零れ落ちる涙を拭いつつ、三人に礼を伝える。


いくら平気のふりをしていたって、やはり味方が欲しかったのかもしれない。

誰もこの苦しみを理解してくれる人はおらず、私はこのままずっと、姉様がいない辛さや苦しさ、息苦しさを一人で抱えていかなきゃならないと思っていた。


それが、今はどうだ。


こうも私を慕ってくれていて、自分達は私の味方だと言ってくれる子ができた。


それがただ、本当に嬉しかった。


とめどなく溢れてくる涙を必死に拭いつつ、三人に精一杯の笑顔を見せる。


『不甲斐ない先輩だけど、これからもよろしくね。』

「こちらこそ、よろしくお願いします!」

「俺は親分だからな!子分の世話をするのなんか当たり前なんだよ!」


少し明るくなった雰囲気につられてか、いつの間にか涙は止まっていた。



それからは、皆で食器などの片付けを終えて、私のことについてもっと詳しく話すことになった。


それは他愛のない話ばかりだったが、ふと伊之助が疑問を投げかけてきた。


「そういえば、なんで面なんかつけてるんだ?普通の人間はそんなもんつけねぇだろ。」

『普通の人なら、確かにあんまりつけないかもね。でも、私はここに大きな傷があるでしょう?このせいで、目に障害が残っちゃって。それ以来、光が強い場所だと目が辛くなるの。

だからこのお面をつけてるんだ。このお面はね、光から目を守るためと、傷を隠すためにって、姉様から貰ったものなの。』


私の綺麗な顔が隠れるのは残念だ、って姉様はよく言っていたけど。


お面を指でなぞりながら、あの頃の姉様を思い出しくすりと笑みをこぼす。


こんな傷のある顔が、綺麗なはずないのに。おかしな姉様。なんて思っていた。

でも、姉様から褒められてとても嬉しかったのを覚えている。


「でも、Aさん綺麗なのにさ、お面で隠すの勿体ないと思うんですよね、俺。」

『え?』

「いや、本当に可憐で美しいし、とっても整った顔してるじゃないですか!こんな人の顔に傷をつけるなんて…!」


そう怒る善逸が、昔の姉様と同じような事を言うものだから、思わずまた笑ってしまう。


久しぶりに、心から笑えた気がした。

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アマリス(プロフ) - この夢主、魔法少女になったら真っ先に魔女化するな。で、人間体は死んで、魂ごと消えるあれですけど、まあそうなればみんな幸せなんでしょうね。夢主は魂ごと消滅するんですから。本当にそうなったら、どうなるんでしょうね。 (2022年5月22日 20時) (レス) id: 7d0074fb6d (このIDを非表示/違反報告)
ふじか(プロフ) - 更新楽しみに待っています! (2021年9月29日 10時) (レス) id: ae671ca5ff (このIDを非表示/違反報告)
*つむり* - すごく面白いです。小説の書き方とかも、すごく参考になります!続きが気になります……といったらプレッシャーになるかもしれませんが、応援してますので、気を詰めずに自分のペースで頑張ってください! (2021年5月3日 10時) (レス) id: a3e5e92948 (このIDを非表示/違反報告)
リタ - とても面白かったです! (2021年2月25日 19時) (レス) id: 800a931bab (このIDを非表示/違反報告)
ほたる - 下に同じくもっと伸びるべきだと思います!ゆっくりで良いので更新頑張ってください!体調にも気をつけてください! (2021年1月7日 18時) (レス) id: bff8d73ccb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:藍夜 | 作成日時:2019年11月14日 12時

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