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発見 ページ36

「見つけたよ。」


その声に、ハッとしてサイの顔を見る。
その瞳は、力強く私を見つめていた。


静かに頷き合うと、私達はサスケがいる場所へと走り出した。


そして行き着いた部屋を少しだけ開けてみると、サスケはベッドの上で横になっている。

予めサイが描いておいた蛇が、サスケの方へと這っていく。


あと少しで届くという時、サスケが声を発した。


「…誰だ?」

「バレちゃいましたか…。でも…僕はもう先手を取ってる。」

「目的は何だ?」

「…………僕は君を…木ノ葉へ連れ帰る!


もっとも、最初は君を殺すつもりで来たんだけど…。」


殺すつもりで来てたのは、何となくだけど分かってた。だって、サイは暗部だ。

それのビンゴブックに、サスケが載っていてもおかしくはないもの。

それでも、サイは変わったんだ。


ナルト達に触れたことによって。


だから今のサイは、安心して頼っていられる。


「…僕は、彼が必死にたぐり寄せようとしてる君との"つながり"ってのを、守ってみたいんだ。」


その言葉に私の口角が少し上がると同時に、サスケからはとても不機嫌そうな声が聞こえた。


「つながり…?そんなことの為に…俺の眠りを邪魔したのか…。


なあ、A。」

『っ!!』


私の名前を呼んだ瞬間に、気配が変わる。

咄嗟にサイを屈めさせ覆い被されば、サスケがいた部屋はいきなり破壊された。


『…っ…サイ、大丈夫?』

「僕は大丈夫。


さすがですね…。僕の術を強引に振りほどくとは。」


そう言った目線の先には、太陽を背にして立つ、サスケの姿がある。

昔とは違って背も伸びて、大人びたその姿。


それに対して、私は何故か恐怖を覚えた。


私が冷や汗を垂らした時、誰かが走ってくる音が聞こえ、そちらを見ると、サクラがこっちに走ってきていた。


そして何故かサイに掴みかかろうとするのを、すんでのところで止める。


『やめてサクラ!サイは何も』

「Aは黙ってて!アンタ!本当は何が狙いなの!?私達を何回裏切れば気が済む…」

「サクラか…。」


その声に、サクラがゆるゆると上を向く。

サクラが会いたかったサスケに会えたはずなのに、私の心はちっとも休まらない。

それどころか、心拍数がどんどん上がっている気さえする。


そして奥からもう一人、走ってくる人がいる。


誰かは分かってる。ナルトだ。
でも、何故だろうか。


今のサスケに、ナルトを合わせてはいけない。


そんな気がして、ならないのだ。

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雪華 - 続編おめでとうございます! (2019年5月6日 17時) (レス) id: 1286db9797 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:藍夜 | 作成日時:2019年5月4日 23時

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