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小さな九尾 ページ23

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『ナルト!!それ以上はダメだ!!』


私が叫んでも、その声は届いていないらしい。

ナルトは追ってでも止めなきゃいけない!

銀の力を使い飛び出そうとした時、私より少し前に出ていたサクラが崩れた橋からずり落ちた。


っ……!!さっきのやつか……!!


私は急いで橋から飛び降り、サクラを抱える。

サイも術で出した鳥に乗っていたのだが、私達を乗せることなく通り過ぎていった。


……まあ、だと思ったよ!!!


少しの苛立ちを覚えつつ、腰から扇子を取り出し、風を起こして橋の上まで戻った。


『ヤマト隊長!!サクラのこと、お願いします!!』

「あ、おい!!」


銀を口寄せし、その背に跨り飛び立つ。
銀が空を駆けれて良かった。


ナルトの方に向かっている途中、嫌な気配が身体中を駆け巡った。


何……これ……!!


「っ…!A!!急ぐぞ!ナルトが危険だ!!しっかり掴まってろ!!」


そう言うと銀はスピードを上げ、あっという間にナルトの元へとたどり着いた。

だが、着いた瞬間に物凄いチャクラで爆風が起こる。


銀にしがみついてそれに耐え、収まったあと私は目を疑った。


『……ナル…ト……?』

「遅かったか!!」


私の視線の先には、尻尾が四本あるナルトの姿があった。


もはや、ナルトの面影はあまり残っていない。


まるで、小さな九尾。


私が呆気に取られているうちに、大蛇丸とナルトの戦いが始まった。

ナルトが片腕を振り下ろしただけで、凄まじいほどの衝撃波が起こる。

……これじゃ近づけもしない!!


『ねえ銀!!ナルトのこと、何とか出来ないの!?』

「何とかできるのは初代火影くらいだ!!あのヤマトとやらを待て!!

それに、今下手に近づけばお前もやられるぞ!今のナルトには自我がない!!」


……なるほど…この隊にヤマト隊長を入れたのは、このことを見越してのこと…!!

何も出来ないだなんて…なんて歯がゆいんだ…!


私が奥歯を噛み締めた時、ナルトの頭上に何やら球体のものができ上がる。

それを飲み込み、口から発射した。


一瞬大蛇丸をやったかと思えば、地面からナルト目掛けて刀が飛び出し、それを口から伸ばした大蛇丸が首を出した。


そして、サクラ達がいる方向で地面が割れる音がする。


その音で、呆気にとられていた私は我に返った。


『サクラ!!ナルト!!』


銀がまた急いで戻れば、サクラが泣きながらナルトに向かって走り出していた。


『待って!ダメだサクラ!!』

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雪華 - 続編おめでとうございます! (2019年5月6日 17時) (レス) id: 1286db9797 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:藍夜 | 作成日時:2019年5月4日 23時

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