スパイの正体 ページ21
それから特に何事もなく移動をして、天地橋へと到着した。
そして予定通りの時間に、ヤマト隊長がサソリに化けて橋の上へと進んでいく。
それを私達は岩の影から見守っていた。
「ヤマト隊長…上手くやってよ……。」
…大丈夫だよサクラ。
ヤマト隊長だって暗部にいたんだから、きっと心配はいらないよ。
それに、危なくなったら私達が行けばいいだけだしね。
そう思いながら二人の様子を伺っていれば、スパイの人がフードから顔をのぞかせた。
……!!あの人……!!
『薬師カブト……!』
「またアイツか……!!」
「まさか…暁のスパイがカブトだったなんて…。」
カブトがスパイ……なんだかまだ裏がありそうな気はしてくるんだけど……考えすぎか。
しかし、あいつは色んなところで絡んでくるな。正直めんどくさいというか、なんというか。
それから二人の会話を聞こうにも、風が強くて聞き取れない。
まあ、その分私達のにおいや音も飛ばしてくれてるんだけど。
…銀の力を使おうか……いや、それだとチャクラ量がさすがに多いから気づかれやすくなるか。
ここは隊長が動くまで、静かにしてよう。
だが、一向に隊長は動く気配がない。
それに痺れを切らしたナルトが声を上げた。
「…何してんだってばよ!さっさと捕まえりゃいいのに!!」
『落ち着けナルト。相手はあのカブトだ。もし取り逃しでもしたらおしまいでしょ。慎重すぎるくらいがちょうどいい。』
「でも…あまり慎重になり過ぎて怪しまれたら、拘束するタイミングを失うよ。」
それもそうだ。
だから恐らく、あと少しで隊長は動くだろう。
これ以上話してボロが出ても大変だしね。
そう思った矢先、隊長がクナイを取り出す。
だが、私はその事よりもカブトの後ろに目が行っていた。
『「大蛇丸!!」』
チッ…!!尾けられてたのか!!
このままじゃカブトは捕えられないし、なによりヤマト隊長が危ない…!!
指示があるまで動けないし……どうしたものか…。
そう思考を巡らせた時、カブトが味方であるはずのサソリ__ヤマト隊長を攻撃した。
……なるほど、カブトはサソリのスパイから寝返ったんだ。やっぱり裏があったか。
私がギリッと歯を食いしばると同時に、ヤマト隊長の合図が入り大蛇丸との間に出る。
「クク…幾度か見た顔ね…九尾の子と忌み子ちゃんもいるみたいだし…少し遊んであげましょうかね。
サスケくんとどっちが強くなってるか…見てあげるわ。」
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雪華 - 続編おめでとうございます! (2019年5月6日 17時) (レス) id: 1286db9797 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:藍夜 | 作成日時:2019年5月4日 23時