守りたい、その笑顔。4【NARUTO】 (ページ19)

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シュミレーションページ19

翌朝、私達は外に出てシュミレーションを開始した。

最初は私対ヤマト隊長。

｢Aはこのシュミレーション、どれくらいの実力があるのか確かめるのも目的のひとつだ。だから、本気でお願いするよ。｣

『はい、もちろんですよヤマト隊長。』

そう言ってお互いに構え、開始の合図でその場を動いた。

私はすぐに隊長に詰め寄り、蹴りを入れた。でもさすが暗部だっただけあり、軽くいなされてしまう。

ヤマト隊長は木遁で私を縛ろうとしてきたものの、それを避けた瞬間に扇子を取り出し、火炎烈風を使う。

でも、それも簡単に防がれてしまった。

まあ、これは全て想定内だ。

私は蹴りを入れた時に付けておいたマーキングで、ヤマト隊長の背後に飛雷神を使って移動した。

『木遁・紫樹折々！！』

木でヤマト隊長を縛り付け、念の為に檻の中に閉じ込める。

よし、これで大丈夫かな。

『どうです？ヤマト隊長。』

｢いやあ、さすがカカシさんが言っていただけのことはあるよ。でも、まだ本気じゃないんだろ？｣

『瞳術は使ってないので、本気だったと言ったら嘘になりますね。せいぜい半分くらいです。』

そう言って笑えば、ヤマト隊長はふっと笑みを浮かべた。

私が術を解けば、ナルトが勢いよくこっちに走りよってきて、肩を掴み大きく揺らす。

｢何だってばよ！！今のすげー術！！｣

『だーかーらー、私も兄さんに修行つけてもらってたんだってばー。ちょっとナルト、次お前でしょ。脳みそ揺れるから離して。』

ナルトの手を掴み引き剥がすと、新しい術を後で教えろと騒ぎつつも位置に着いた。

それから私は大人しくナルト達の動きを見ていたけど、チームワークなんてものはあったもんじゃない。

ナルトは確かに挑発に乗りやすい部分はあるけど、それ以前にサイが単独行動を取りすぎてる。

これじゃあ次の任務は大変そうだな……。

この部隊が結成して何度目かのため息をついた時、サイがヤマト隊長を連れて戻ってきた。

そんなサイに、ナルトが掴みかかる。

｢お前仲間って言葉、知ってっか？｣

その言葉に、サイは紙に"仲間"という文字を書いてみせた。

……サイの言い分も、分からないでもない。忍なら、その考え方が当たり前なんだろう。

"仲間を大切にしない奴はそれ以上のクズだ。"

私はカカシ先生が言ったこの言葉が、考え方が好きだから、たとえ理想的じゃなくとも、任務が失敗したとしても、守り抜くよ。

サイにも、分かってほしいな…。