お話サンプル (ページ19)

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ｰJUNGKOOKｰ

雑誌の表紙を飾る彼女に目を奪われる。

同じ学年同じクラス。でも、数える程しかあったことがない。

俺と同い年なのに、芸能界では3年も先輩。

TH「ジョングガ？何してんの？ペンに見つかったらまずいから早くしろよ〜。」

「はーい。」

雑誌を手に取って買おうかどうか迷う。
再び表紙に目を落とし、それを手にレジまで向かった。

店員「ありがとうございました〜。」

気の抜けた店員さんの声を合図にテヒョニヒョンがやってきた。

TH「何買ったの？」

「雑誌です。」

TH「何の？」

「秘密です。」

表紙の彼女が綺麗すぎて思わず買ってしまったなんて、恥ずかしくてとても言えない。

数々のガールズグループのトップに君臨するLuceのさらに頂点にいる彼女。

Luceの顔、韓国の奇跡、伝説…そう呼ばれる彼女、──アヤさんは、俺がどんなに手を伸ばしたところで、決して触れることの出来ない、そんな美しい人。

HS「明日からついにLuceの投票だね。」

JM「今回誰にいれます？」

HS「俺は今回はナナさんかな〜。」

Luceの投票日が近付くに連れ、韓国は国中大騒ぎになる。どこもLuceの話で持ち切り。

それもそのはず、この投票で、その曲のセンターが決まるから。

そうやって、Luceは数々の歴史を塗り替えてきた。

全ての若者の憧れの存在だった。

公言はしていないけど、俺もその虜の1人。

いつかアヤさんとコラボとかしてみたいなって。

雑誌の中で笑う彼女は本当に綺麗で。
ファンを1度だって裏切ったことは無いし、いつもどこか余裕があり、誰よりも輝いている。

とてもじゃないけど、同い年だなんて思えない。

HS「うわぁ、やっぱりアヤちゃんに1票。」

JM「さっきまでナナさんだって言ってたのに。」

HS「うん、前言撤回。」

YG「随分潔いな。」

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