呪いの子、拾いました 3【五条悟】

嘘 ページ9

「伏黒さーん！！」





コンビニの前で食事をとっていたら





さっきの餓鬼が来た






「八十八橋って言ってたから…！本っ当良かった！！」




「……藤沼？」




「恵の同級生？」



「おう」






餓鬼のこいでいた自転車から降りた女が、何度も頭を下げる




「よかった….覚えててくれて」



「昨日姉ちゃんに伏黒さんの話したんですけど」




「………ねぇ君、八十八橋行ったことある？」






ずいっと顔を近づけて女に話しかける






「え、あ…あの…………」




「おいA。そんな格好で話したら怪しいにきまってんだろ。しかも質問が唐突すぎる」





「しょーがないじゃん。
この女が餓鬼から話を聞いてここに来たってことは、八十八橋に関する重要な情報を知っているってことだろ？

あと、目隠しはどうにもできないし、服もここで脱げっていう訳にはいかないし」







目隠し越しにちらっと女を見る





ただ戸惑っているだけであって、怖がってはいなさそうだ






「んで、答えは？」




「それが…………あるんです。夜の八十八橋に、中2の頃」





あ、これやばいじゃん





「最近何かお家で変な事ないっスか？
家族の中で自分だけが感じる違和感とか」




「…私の家、地方のアンテナショップやってるんですけど、
私が帰る時だけお店の自動ドアが開きっぱなしなんです」





……亡くなった3人との共通点




『扉が開きっぱなし』







「お父さんもお母さんもたまたまだって言うんですけど、

絶対 何かいるんです。



怖くて……そんな時に伏黒くんとの話を聞いて、八十八橋のこと思い出して」





「それ、いつ頃から？」




「丁度1週間前から1日置き位……」





「八十八橋で行ったのは、君一人じゃあないよね。誰と他に行った？」





「あの…やっぱり何か関係が……」





「僕はただの幽霊探し。オカルト好き。この格好から見てわかると思うけど。
ただの興味本位さ」






目隠しをとんとん、と指で叩く





「…………。肝試しに行ったのは、部活の先輩2人……

そうだ伏黒君








_________あの時津美紀さんも、一緒にいたよ」

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