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#79 過ごし方2 ページ5

凛が居ない!!!!



ガタリと大きな音を立てて、椅子から立った。


その音に驚いた数人が僕の方を見るけど、気にしない。
僕は、凛が居ないか、周りを見た。



……っあ!!



見つけた……
そう、一言呟いて、凛の方へと向かう。


「…え」


思わず、声が出た。嫌、出てしまっていた。


テレビから離れた所で凛は、誰かと話している。
あの、人見知りする凛が!!

しかも相手は男と来た!!


僕は急いで駆け寄り、その男に言い寄る。



「ちょ、ちょっと!!凛と何話してんの!?凛と話していいのは、僕だけなんだからね!」

「………別に。趣味の話しだけど。」


そう言ったのは、凛と話していた男―――安池 音也(やすいけ おとや)
初日に、“そこにピアノがあるから”と、HRをサボった超強者である。



「しゅ、趣味の話しって!?」


グルンと首を回して、凛を見る。


「………音楽のこと……。」


小さな声でそう、言った。



た、確かに……凛は音楽が好きだ……


「で、でも!!」

「好きな作曲家の話ししてた。君は、いる?」


唐突に安池が聞いてくる。

僕と凛の事なんかものともしないのか、若しくは、本能のままに生きてるからなのか……

多分後者だろうけど。


「……僕は、ヴィバルディ…かな。っても、ちゃんと覚えてるのが、『四季』しかないからだけど…。」


そう言うと安池は、なるほど…と言って顎に手を当てて頷いた。


「私……は、リスト………って、言った。」

凛が、俯きながら言った。

「リストってどう言う曲出した人?」

「………え、と…ラ・カンパネラとか、愛の夢…とか。」

「う〜ん…分からない!!」


ごめん、凛。ホントに分かんない。


「今度聞いておくね!」

「リスト……良いよね。僕はまぁ、シューベルト一色なんだけど。」

「……あ、そうなんだ。」


安池はどうやらシューベルトが好きらしい。
いきなり熱を持った様に、話し出した。
曲がどうのこうの、出身が何やら言っている。

僕は全く興味が無いから、何を言ってるののか分からないけど。

凛は分かるのか、目を閉じて聞いている。
ときどき、あいづちを打ったりしている。


なっ!?り、凛は分かる……の?

安池ぇぇぇえ!!!許さん!!!





僕は許さんぞぉぉぉぉぉ!!!!

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紅月彩(プロフ) - 水無月鈴風さん» ありがとうございます!!更新がんばります! (2018年5月21日 16時) (レス) id: 12d23b88e4 (このIDを非表示/違反報告)
水無月鈴風 - めっちゃ面白いです!これからも、更新頑張ってください! (2018年5月21日 12時) (レス) id: f30372dcff (このIDを非表示/違反報告)
紅月彩(プロフ) - 鵲 昴さん» 説明無しの俺氏←←大丈夫だよー (2018年5月11日 6時) (レス) id: 36ed1e2b30 (このIDを非表示/違反報告)
鵲 昴(プロフ) - 紅月彩さん» そーなんだ!ごめんね (2018年5月11日 6時) (レス) id: d8d70887c8 (このIDを非表示/違反報告)
紅月彩(プロフ) - 鵲 昴さん» あぁ、アレ、アレで合ってるよ。一宮咲夜で、咲くだから、桜で桜ノ宮なの。偽名、偽名 (2018年5月11日 5時) (レス) id: 36ed1e2b30 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:紅月彩 | 作成日時:2018年4月8日 14時

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