五十二話 ページ8
私は今、空条君の家へ向かっている。
が、その道中で奇妙な光景を見た。
妖たちが、何処かへと向かっていた。
しかも道のりはみな同じ。
妖たちも、そして私も。
そう、妖たちも空条君の家に向かっていたのだ。
私は周りに人がいないことを確認して、近くにいた妖に声をかけた。
『ねえ君。』
≪………ん？あ、オレ！？≫
『うん、君たちはどこに向かっているの？』
≪え！？えーっと、ジョウタロウのうちだけど…、え、アンタ、オレらが見えるのか！？≫
『見えるよ、これでも妖祓いなんだ。それよりどうして空条君の家に向かっているの？』
≪そ、それがさ、ジョウタロウの家にでっかい妖怪が出たらしいんだよ。
詳しくは知らないけど、あのうちには知り合いがいっぱいいるから、気になって…。≫
「でっかい妖怪」…！？
それってもしかしなくてもヤバいのでは！！？
サァッと顔から血の気が引いたのがわかった。
『ありがとう！！私もう行くね！！！』
走り出しながら礼を言う。
質問に答えてくれた妖がポカンとしていたが、かまっている暇はない。
私は全速力で走った。
それにしても、なぜ今、このタイミングでその妖怪は空条君の家に出たのだろう。
妖怪や悪霊はおそらく、スタンドを狙ってくるはず。
まさかまた乱闘が始まった、とか…？
空条君に担がれていた血まみれの彼は、おそらく転校生の花京院典明くんだろう。
ということは、彼もスタンド使い。
昨日見た「緑色の何か」は、彼のスタンドだったのかもしれないな。
どうして空条君を襲ったのだろう。
私が見る限り、花京院君はそういうタイプの人じゃあないと思うんだけれど…。
そうこうしているうちに空条君の家が見えてきた。
よく見ると門の中をたくさんの雑鬼たちがのぞいている。
『君たち！！ちょっとどいて！！！』
≪あっ！またお前か！！≫
≪いいところに来た！助けてくれ！！≫
『妖怪がでたんでしょう！？何が出たの？』
≪ジョータローが連れてきた男を餓鬼がちょっかい出してる！！≫
≪それからあれだ！！件が出た！！！≫
『く、件！！？』
思いがけない妖怪の名前に、思わず声が裏返った。
件が家に出るだなんて、聞いたことがない。
というか不吉すぎる…！！
『ありがとう！何とかするからちょっと待っててね！！』
そう言ってもう入るのにも慣れてしまった空条君の家の門をくぐった。
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紫煙はぶっ壊れた人外の体から出る(プロフ) - 続きは……続きはどこですか……？とても面白いかったです！次回を正座待機してます！ (2021年8月13日 2時) (
レス) id: 2611888ca2 (このIDを非表示/違反報告)
俺です。 - どうしよう……DIOにはぜひ、変態になって欲しい自分が居る。(/。∀°)/ (2018年7月1日 9時) (レス) id: bd74c7c931 (このIDを非表示/違反報告)
魏杏妖遊(プロフ) - 本多ほうさん» コメントありがとうございます！とっても嬉しいです！最近なかなか更新できていなくて申し訳ないですがこれからも頑張って行きますのでどうぞよろしくお願いします!! (2017年10月28日 21時) (レス) id: 51648f87ce (このIDを非表示/違反報告)
本多ほう(プロフ) - どうもこんにちは。この小説の設定がすごく好きで、スタンドでも波紋でもない能力で自然に承太郎達と絡ませるのが上手で素敵です！この先の夢主ちゃんの運命がどんなものか、楽しみです！更新頑張ってください。応援してます！ (2017年10月16日 16時) (レス) id: 40101de4c2 (このIDを非表示/違反報告)
魏杏妖遊(プロフ) - REVOLVERさん» まだまだ文才もなく、ゆっくり考えないと話がまとまらない私ですが、そう言っていただけると頑張れます！！ありがとうございます！ (2017年9月11日 21時) (レス) id: 8c44b8d3b9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：魏杏妖遊 | 作成日時：2017年6月2日 22時
