私が好かれない訳がない。【黒バス】

え、これってまさか。　07 ページ7

「あー、A！ごめんねーありがと！」


「大丈夫大丈夫！」






あー、疲れた。
なんだろう、いつもは居心地悪すぎる教室も、凄い落ち着く。
やっぱり自分の席って、いいね。


えー、またAちゃんにやってもらったの？
ほんとだよ。いい加減愛想尽かしちゃうよ。
Aちゃんはやっぱ優しいよなー


うん、ここにいれば。
チヤホヤしてくれるし。
…もう、教室から出たくない。






「はい、じゃあ挨拶ー」


「起立。…気を付け。礼。」


「おはようございまーす」






一時間目から教室移動でしたー。
サボろう。
サボろうかな。屋上行きたいけど、階段上るのめんどくさい。



適当に、一緒に行こうなんて呼ばれたところに行って、並んで歩いた。
つまんないな笑えないーなんて思いながら、ははは、なんて笑って。
角を曲がった時。



あー、なんて声がして、名前を呼ばれた気がした。
気がする、なので実際には呼ばれていないけど。
絶対私のこと言ってる、というのはわかるよ、うん。






「うーんと、名前はかんないからわかんないちん？じゃない？黄瀬ちん」


「わかんないちんって！なんスかそれうける」


「えー、じゃあ黄瀬ちんはわかるのー？」


「んーとね、さっき桃っちが言ってた名前。えー、確か…A？じゃなかった？」


「へー、そっか。じゃあAちんでいっか」


「そっスね。おーい、Aちゃーん」






うわぁぁぁぁぁ、やめてやめてやめてよー
廊下で叫ばないでよーやだー

見られてます。見られてますよ女子に。
皆の黄瀬君に声かけられてすいませんんんん



もう、ツッコまないよ。
わかんないちんとかのくだりとか。
もうスルーするからね。






「えー、Aちゃんって黄瀬君と仲良いのー？」


「知らなかったー。紫原君もいない？え、キセキと知り合い？」


「いやいや、仲良くないし知り合いでもない！ちょっと落とし物拾って貰っちゃって、多分それじゃないかなあはは」


「あー、そっか！キセキとクラス違うもんね」


「そうだよねー」


「はははー…ごめんね、先に行っててもらっていい？」


「あ、おっけー！」






カオスですね。
あー、もう最悪っスわー。
人生終わったっスわー。


さっきのさっきで声かけますか。
やだなぁこれだからモデルは。


キセキの世代って有名なんですねーもう嫌だ。

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