僕の妻を紹介します。【赤司征十郎】

Prologue ページ1

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僕の妻を紹介します。



料理が上手くて、その中でも卵焼きは絶品でした。

お弁当に必ずと言っていいほど入っている卵焼きは、甘くて、毎日楽しみだったよ。



掃除が、とても苦手でした。


しょうがないから、いつも僕が片付けて。ごめんね、なんて眉を下げる姿を見るのが結構楽しみだったんだ。



笑った顔が、とても可愛らしい人でした。


大人っぽい顔立ちだけど、笑うととても幼くて、可愛くて。



泣かない人でした。


どんなに辛くても、絶対に泣かなかった。
笑って、大丈夫って言うけど。僕がその嘘を真に受ける訳がないのにね？



とても大人びている人でした。

人懐っこいのに、どこか冷めていた。
いつも笑って誤魔化して、でもその裏で思っていることは酷く冷たいのだと思う。
だから、だから。
僕も、気付かなかった。





とても、優しい人でした。


とても、とても、優しい人でした。




僕の、大切な妻です。

羨ましいでしょう？





ね？





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