推しの推しを辞めたいんですっ!!【青】

なんばー49 ページ50

Aside

さとみくんは、買い物に行くと言って家を出た。それが、さとみくんなりの気遣いだと言う事が分かるのはこれまでの付き合いからだろう。


『はぁ……とにかく、状況を把握しなきゃ。』


まぁ、知りたくないけど、、、
ころちゃんと、またお話できるようにするためには……!!

私は、家の外へ飛び出す。さとみくんの家からころちゃんの家は近かったので、覗いてみようと思ったのだ。


がちゃ……。

ほんとは良くないんだろうけど…。開けちゃった、、よし…ころちゃんはいないか。夢奈だけだね。

確認して、扉を閉めようとすると誰かに呼び止められた。


夢奈「ねぇ、あんた。なにしてんの?」

『あ…夢奈……。』

夢奈「そういや、あんたさ。ころんに嫌われちゃってるんだねぇ?」



夢奈「ほんっとに、かわいそー。」

『……』


反論もできないし、手を上げることもできない。ただ、立ち尽くすしかなかった。


夢奈「あっれぇ?逃げんのー?」

『ほっといて、、、』


・・・・・・・・・・・
数週間後。


私は、ころちゃんの動画を見るのを辞めたし、連絡も辞めた。喧嘩してたことなんて、だんだん忘れつつあった。

時間が解決してくれるかも…って、期待してたけど…うまくはいかないよね。
もう、ころちゃんも私のことなんて忘れてる。


『…あー、さとみくんにもがんばるって言ったのになぁ、、、』


私は、ミルクティーを一口飲むと椅子にもたれかかった。


『…甘い……』


1人で息を漏らして微笑むと突然、ぎぃっ…と扉の開く音がした。
体が、一瞬震えたのが自分でもわかる。



『…だれ、、、?』



???「…Aちゃん。」




『あ……』



ひょっこりと出てくる男の人。彼は、申し訳なさそうに笑っていた。

この小説の続きへ→←なんばー48

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す