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NO side
頭を下げられる毎に笑いながら、チーノは広い城を探索していた
自分に対する陰口も聞こえてくる
その時城壁からチーノの真上に水が巻かれた
「すみませ〜ん!!チーノ様がいると気付かず、水を廃棄してしまいました」
chi「うわ!今度は気をつけてな」
「あんなのも避けられねぇのか」
小さく聞こえる陰口がチーノをかこんだ
jra「あれ?チーノやん。どうしたん?その格好」
chi「いやー、運が悪かったみたいで!!上から水降ってきたんですわ」
ずぶ濡れの彼が歩いてくる
ジュリアはその姿を見つけると駆け寄り、ハンカチを手渡した
jra「運悪くても上から水は降ってこぉへんやろ。今バスタオル持ってくるから待っててな」
一方的に話し終わると医務室へと走りさる
chi「あの人割と忙しないんやな」
大人しく待っているとバスタオルとバケツ
そして近衛兵2,3人を連れて現れたジュリアが近寄ってくる
近衛兵達はチーノに妬みの視線を浴びせている
よく見ればチーノに水をかけた兵達だった
jra「身体は冷えてないみたいやな。所でコイツらやろ?水、掛けたんは」
固まる兵達が滑稽だと思いながらチーノはへらりとした笑みを貼った
chi「なに言うてんですか。運が悪くて降ってきたんですわ、水が」
何が面白いのかニヤニヤとする近衛兵達
jra「ふーん。所で君たち、私達幹部についてどう思っとんの?」
いきなりの質問に近衛兵達は身を固くしたが、ジュリアの微笑みに緊張を解いた
「尊敬しています!!」
似たようなことを告げた近衛兵達にジュリアは微笑んでバケツの中身を思いっきり近衛兵達に振りかけた
驚きと怒りに染まる近衛兵の目
チーノは目を見開いてジュリアを見た
jra「ええやん、尊敬する幹部様と同じ格好やで?」
「何すんだよ!!色目使って幹部入りした女医が!!」
喚き散らかす男達
ジュリアはそれを冷めた目で見返し、こう言った
jra「ハッ馬鹿は揃いも揃ってそればっかりや。何も考えんと行動するからいつまでも近衛兵なんよ。今の発言、レコーダーに録音したわ。君ら全員不敬罪やな」
出されたレコーダーを見て真っ青になる近衛兵達をみてチーノはざまぁ心で思う
jra「今の職、満足してなかったんやろ?おめでとう。見事、転職やで」
他の兵によって連れ出される元近衛兵達を眺める
jra「ああゆうのはウチに要らへんやろ」
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