借りたものは必ず返しなさい ページ24
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あの後、伊藤との戦いは幕を下ろし
トシも無事に真選組に戻って来た。(あとザキも)
絆が深まっただのと今晩はみんなで宴会。
宴会となればお決まりだけど、
お兄ちゃんは全裸
トシはザキにダル絡み
総悟は酔っ払って寝てるし
「 ふぅ… 」
少し新鮮な空気を吸いに縁側へ出る。
障子一枚なのに、みんなの声が
遠くに聞こえるような気がする。
『 ここにいたのかィ 』
急に声を掛けられて、慌てて振り向くと
誰かが柱に寄りかかって立っている。
「 総悟…寝てたんじゃないの?」
『 起きたら誰かさんがいないんでね 』
ただでさえ綺麗な彼の髪や目が、
月明かりに照らされてより一層綺麗に見える。
『 雌豚探すついでに新鮮な空気を吸おうと思ってねィ 』
「 …うざ 」
そう言って総悟は私の隣に腰掛けた。
「 …傷はどう?」
『 ピンピンしてらァ。Aはどうでィ?』
「 私はもう全然。半分夜兎だからね 」
『 さすが、宇宙最強戦闘民族はちげーや 』
そう言って笑う総悟。
今もこうして隣にいられて、
その笑顔を見ることができることに安心する。
「 もう…あんな無茶しないでよね… 」
『 それはこっちのセリフでィ。
主力はこっちに固めて一人で突っ込んで行きやがって 』
「 それはごめん… 」
少し反省して俯くと、ポンと頭に温かい手が乗る。
『 でもまぁ、無事でよかった 』
「 うん…総悟も 」
すると頭にあった手が私の頬を包み、総悟は優しく微笑んだ。
そして、一瞬だった。
______ 総悟の唇が、私の唇に触れたのは。
「 っ… 」
『 借りたもん、返しただけでさァ 』
そう言った総悟は、さっきとは違う
意地悪な笑顔を浮かべている。
「 借りたもの…?」
『 ご褒美の前借り。忘れたとは言わせやせんぜ?』
" ご褒美の前借り "
そういえばあの時、私…頭にキス…
泣きじゃくってたから
あんまり気にしてなかったけど…
思い出したらボフンッと顔が真っ赤に噴火した。
『 借りたら倍にして返せって教わりやしたんでねィ 』
頭の倍は唇ってこと!?
一人テンパっていると、
総悟は立ち上がり障子に手をかけたところで止まった。
そして振り向いてニヤッと笑う。
『 …ばーか 』
「 っ…!!」
やっぱり私は総悟には敵わないと
改めて思いました。
…あれ、作文?
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迷い猫 - "里ゴリラ"のところ" 店長ォォになっていますヨ (2021年9月21日 18時) (レス) @page43 id: 0f483562a2 (このIDを非表示/違反報告)
ぽちゃ - 初めまして!めちゃくちゃ内容大好きです!キュンキュンしちゃいました笑笑これからも応援してます!この小説にあえて良かったです! (2021年7月31日 22時) (レス) id: fffe7db0be (このIDを非表示/違反報告)
mini(プロフ) - 金平糖さん» ありがとうございます!!すごく嬉しいです(T_T)!更新頑張りますね!これからもよろしくお願いします! (2021年1月8日 7時) (レス) id: 61e392b41e (このIDを非表示/違反報告)
金平糖 - 最高に面白かったです!夢主ちゃん編も、すごく楽しませてもらってます!お父さんがまさか生きてたなんて!?びっくりしましたけど、最高の展開です...!毎回、更新楽しみにしています!!どうかお体に気をつけて下さいね!次回も面白い更新待ってます! (2021年1月7日 0時) (レス) id: a3c6f82ac9 (このIDを非表示/違反報告)
mini(プロフ) - マカロニさん» 嬉しいお言葉をありがとうございます!!そのお言葉だけで頑張れます!! (2020年11月17日 7時) (レス) id: 61e392b41e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:mini | 作成日時:2020年11月3日 21時