第六十六話 ページ21
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『炭治郎のことは、お館様に私が任されてる。勝手なことしないでね』
「どういう意味です?A。説明してくれないと、あなたも隊律違反になってしまいます」
少し、寂しそうに言うしのぶちゃん
その優しさ、冨岡さんにも向けてあげて
「Aさんは…カハッ、悪くないんです…!」
「水を飲んだ方が良さそうですね。顎を痛めているのでゆっくり飲んでください。」
しのぶちゃんが渡した水を飲んだ炭治郎が、ゆっくりと話し始めた。
その時、
「ひゃあ〜遅れてすみませんっ!まぁどうせAちゃんが遅れて……」
「ちょっと日天さん静かにして貰えませんか?坊やの話が聞こえません。」
「今日は派手に良い日だぜ。なんたって、あのAが遅刻せずに早く来てるからな!」
『フォローになってねえ』
なんなんだみんなして
私は1回しか遅刻してない。
それも、私は蝶屋敷で柱合会議がある、と日天さんに聞いていたから。
それを信じて行ったら、アオイちゃんに
「馬鹿なんですか?何故あのような方の言葉を信じるんですか?」
って、伊黒さん並みのネチネチさで怒られた。
あの時はまだ信じてたから??
それ以来、日天さんを信じてないし、柱合会議にも遅れたことは無い。
でも、柱の皆は未だにそれをネタにしていじって(いじめて?)くる。
そんなことを考えながら、睨んでくる日天さんを気にしないようにして、炭治郎の言葉に耳を傾けていれば、
ふっと身体が宙に浮く。
「お前は鬼にも人にも甘いところがあるのに自分で気づいているのかね。」
『さあ?特に意識はしてませんよ。てか、なんで急に木の上に引っ張りあげるんですか』
伊黒さん、小柄なくせに腕力半端ない。
もはや恒例化してるんですな。
蜜璃ちゃんなんて、私が見当たらないと、日天さんの姿を確認して、その後木の上を確認するから。
「邪魔だからだ」
『ちょっとよく分かんない』
まあ、邪魔って言いながら顔を背ける伊黒さんのこの行動、実は、私が日天さんに何かされないようにするため、だってことをわかってる。
伊黒さんの優しい気遣いなんだ。
だから、他のみんなも何も言わない。
唯一の問題点は、
「お館様のおなりです」
ザザッ
『ぐはっ』
私の首根っこを掴んだまま、伊黒さんが砂利のひかれた地面に飛び降りるから
私は顔面から着地するわけよ。
どうにかして。
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キメツ推し - 面白かったです!パスワードを知りたいです (3月29日 12時) (レス) @page50 id: 267e3fd993 (このIDを非表示/違反報告)
さくら - めっちゃ面白かったですパスワード教えていただけると嬉しいです (3月1日 20時) (レス) id: a79ca47ff6 (このIDを非表示/違反報告)
さくら - とても面白かったです!パスワード教えていただけると嬉しいです (3月1日 20時) (レス) @page50 id: a79ca47ff6 (このIDを非表示/違反報告)
うらら - とっても面白かったです!パスワードを教えていただけると嬉しいです! (12月17日 22時) (レス) @page50 id: 5151e61b26 (このIDを非表示/違反報告)
えー(プロフ) - 面白すぎて一気に見てしまいました!パスワードを教えていただければさいわいです! (11月26日 21時) (レス) @page50 id: 9a652782c8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:白米 | 作成日時:2020年2月17日 22時