溺愛ロジック 2

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体育の時間。

今日からバスケをやるみたい。

っていってもまずはパス練習。

「二人一組で組めよ〜」って北山先生。

ゆりちゃん、一緒に組んでくれるかな。

「Aちゃん、一緒にやろっ♪」

「うんっ」

良かった。

パス練習を見て回る北山先生。

こっちに来ませんように。

願いは虚しく、みんなのところに回ってる北山先生は、私達のところにも来た。

「おっ、舞原、なかなか上手いな。」

「えー、別に嬉しくなーい」

「何でだよ」

ゆりちゃんと話終わって私と目があったけど、北山先生は行ってしまった。

…やっぱり嫌われたんだ。

仕方ないよね。


お昼ご飯を食べた後、ゆりちゃんに誘われてゆりちゃんが所属してる演劇部の部室へ。

「Aちゃん、見て〜」

可愛いピンクのポーチからメイク道具を出すゆりちゃん。

「わぁ〜可愛い！」

「今からAちゃんをメイクしまぁす」

えっ！

「でも先生に怒られない？」

「だから〜、そんなわかりやすくしないって！」

大丈夫かな…

「Aちゃん。メイクってすごいんだよ。なりたいなって思う自分になれるの」

メイクをしながら話す器用なゆりちゃん。
近くで見るとほんとに可愛い。

「だからね、これからは私とAちゃん、お揃いのメイクしよ？」

お揃いのメイク？

「私、Aちゃんみたいな見た目になりたいんだけど、Aちゃんもできるだけ、私に近づけて欲しいの」

言ってることがよくわからない。

「ゆりちゃん…」

「Aちゃんのことが大好きだから、いっぱいお揃いにしたい」

「メイク一緒にしても、同じにはならないよ…」

「でも私、Aちゃんのお顔をよく観察したんだけど、目が大きくてくりっとしてるとことか似てるよ私達。」

そうかな。ゆりちゃんのが断然可愛い気がする。

「藤ヶ谷先生、Aちゃんが転校してきてすぐ気に入ってたじゃない？だから見た目が好みとしか考えられないの」

確かに先生は、転校初日からなんだか距離感がおかしかった。
いきなり名前呼びに番号交換。

「…はい、できあがり。ね、こっち来て」

大きな鏡の前に一緒に立つ。

あれ？ほんとだ。こうして並ぶと私とゆりちゃんはなんだか似ている気がする。

「ねっ？似てるよね、私達。メイクのおかげもあるけど。」

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