いい人ヤンデレ×宮田俊哉 ページ12
……いや、でも宮田さんだってそんなしょっちゅうは嫌だよね。
うん、きっとそう。
送るのが面倒になった、とかじゃないといいな……
あ、そういえば私、宮田さんに何もお礼してない。
口で言うばっかりで。
こんなんじゃ、愛想をつかされてしまうかもしれない。
「……よし、」
今度送ってもらった時は、お茶でも飲んでいってもらおう。
「宮田さん、今日もよろしくお願いします」
「はいっ、よろしくお願いします！」
宮田さんがいる時は不審者も近寄ってこないみたいだ。
宮田さんがいない日は、確実に変な気配を感じてとても怖い。
「いつもすみません…」
「いやいや、気にしないで下さい！なんせ警備員宮田ですからっ♪」
「ふふ、はい」
宮田さんってほんといい人だ。
「あの、実は私、宮田さんにお礼がしたいなって思ってるんです」
「ええー？いいですよ、お礼なんてっ」
ニコニコ話す宮田さん。
話す時はいつもニコニコしてる。
「といっても大したお礼はできないんですが、あの、よかったらうちでお茶でもしてってください」
「……え？」
宮田さんの顔から笑顔が消えた。
え、なんかまずいこと言ったかな。
馴れ馴れしすぎた？
「あの、無理だったら全然、」
「いや、びっくりしちゃってすみません……、でもめちゃくちゃ嬉しいです！！」
宮田さんの顔に笑顔が戻ったことに私はホッとした。
「よかったです……」
こうして今日は、うちに寄ってもらうことになった。
「わぁー、綺麗な部屋だね」
「片付けたので……」
私はコーヒーを入れて、買っておいたケーキと一緒に宮田さんに出した。
「ありがとうございます、いつも」
「全然、むしろ一緒に帰るのとても楽しいです！」
「ほんとですか？迷惑じゃないかなってずっと気になってて……」
「いやいや！むしろ毎日でもいいくらいですよっ」
「……宮田さん、最近早番ばかりってほんとですか？」
「はい」
「あの、すごく申し訳ないんですけど、宮田さんと帰ってない時はやっぱり見られてる気配をすごく感じて怖くて……」
「……そう」
そこまで話して、私はふと、ある考えにたどり着いた。
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作者名：ayachoko
| 作成日時：2023年5月9日 21時
