ひよこのワルツ【あんスタ】

ひよこ ＃44 ページ47

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「 青葉くんは数合わせじゃないし、
自分でそんなこと言って欲しくないよ 」





そう言ってから、私はハッとする。


もしかして冗談、とかだったのかな。

だとしたら私、恥ずかしい奴だ。




恐る恐る青葉くんを見やると、
驚いた表情。

あぁ、冗談だったんだ。




「 あの、その、今の忘れ___ 」

「 ____嬉しい、です 」



......へ。

ぽけっ、とする私に嬉しそうに微笑む青葉くん。




「 そんな風に、言われたことなかったので。
ありがとうございます、Aちゃん 」




そう言って笑った青葉くんは、すごく可愛くて。

男の子に可愛い、なんてちょっと失礼だけど。





「 __大げさ、だよ。
お礼言われるほどのこと、してないし__ 」

「 それは違いますよ 」




またもや遮られた。

真剣な表情の青葉くんに、少し驚く。


こんな顔、できたんだ。





「 Aちゃんと話している紅郎くんと千秋くんはいつも、楽しそうですから。

2人だけじゃありません。

Aちゃんと話している人は、みんな笑顔に
なってます。




それって、すごいことなんですよ 」





諭すようにそう言われ、本当にそうだと
信じてしまいそうになる。




「 で、でも、私平凡だし、 」

「 え、Aちゃんが平凡？ 」

「 え 」





初耳だ、みたいな顔をされた。

えっ、なんで。




「 Aちゃんって、平凡じゃないと
思うんですが 」

「 え!? 」

「 だって、転校初日に色々してますし... 」





うっ。

そう言われれば思い当たることは結構ある。





「 Aちゃんが平凡なら、俺なんて平凡の極みですよ 」




遠回しに変人だ、と言われている気がして
思わず唇を尖らせた私だった。







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