ひよこ #1 ページ2
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「 おっきい... 」
着慣れない制服に身を包み、思わず素直な感想が漏れる。
ここは、夢ノ咲学院前。
私の尊敬するおばあちゃんに勧められ、
【プロデュース科】第1号として転入するのだ。
友達、できるかなぁ。
そんな思いを胸に、私は職員室に向かった。
「 し、失礼します 」
「 お、きたきた。お前が転校生だな 」
職員室に入ると、白衣を着た男の人に招かれる。
う、この人酒臭い。
「 俺は佐賀美陣。保健室のセンセーやってっから 」
「 よろしくお願いします 」
佐賀美先生にぺこりと頭を下げる。
先生っぽくない人だなあ。でも多分、この人は良い人だ。
「 んで、知ってると思うけど、お前しか
女子生徒いないから頑張れよ 」
「 え? 」
「 ん? 」
私以外、女子がいない?
そんなの、聞いてない。
「 え、聞いてない? 」
「 聞いて、ません 」
あっれー、と佐賀美先生は首をかしげる。
首をかしげたいのはこっちの方だ。
「 でも男性アイドル専門学校って資料にあるはずだけどなあ 」
「 .....あ 」
「 心当たりあんのか? 」
佐賀美先生の問いにこくりと頷く。
しまった、やってしまった。
「 資料見るの...忘れてました 」
私がそう言うと、ぷっ、と佐賀美先生は吹き出した。
今のどこが面白かったと言うんだろう。
「 川崎、お前ヌケてんな 」
「 ほっといてください 」
ぬけてる、と言われ思わずつっけんどんに返す。
昔から、よく言われることだった。
「 悪い悪い、おこんなって 」
「 怒ってません! 」
私は怒ってない、断じて。
「 はいはい。じゃあ2のA行くぞ。
男ばっかだわ、アイドルばっかだわで
大変だろうが適度に頑張れよ 」
適当なエールを貰い、2のAに向かう佐賀美先生に着いて行く。
...男の子の友達なんて、できる気がしない。
ぼっち確定かあ、と私は密かに肩を落とすのだった。
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あるみかん(プロフ) - 優樹菜さん» うわああああ!申し訳ございません、前回他の方にも注意して頂いていたのに…すぐに紅郎に修正いたします! (2017年11月26日 20時) (レス) id: 3df0130dff (このIDを非表示/違反報告)
優樹菜 - #30話で気づいたのですが、鬼龍のしたの名前は、九郎ではなく、紅朗ですよ!(たしか)これからも更新楽しみにしてます! (2017年11月26日 8時) (レス) id: 662403215f (このIDを非表示/違反報告)
あるみかん(プロフ) - p−−さん» ありがとうございます!楽しんでいただけてとても嬉しいです!頑張って更新するので、待っててくれると嬉しいです! (2017年11月23日 21時) (レス) id: 3df0130dff (このIDを非表示/違反報告)
たまたま(プロフ) - 初コメ失礼します!とっっっっても面白い!です!笑一気に読んじゃいましたwもう、続きが楽しみすぎてヤバいです!これからも更新頑張ってください*\(^o^)/* (2017年11月23日 20時) (レス) id: 0907e86698 (このIDを非表示/違反報告)
p−−(プロフ) - ですね! (2017年11月6日 21時) (レス) id: 3280412425 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:*かるぴす* | 作成日時:2017年8月24日 11時