問題児はフィニッシュ ページ1
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結局衣装は用意してる暇がないらしいので、そのままやるらしく。
「じゃあ、早速始めちゃおう!」
「うし、手加減しないぞ?」
2人が規定の配置についたところで、イントロが流れ始める。
…ああ、有名な曲だ。これなら2人とも振り付けは完璧だろう。
そうカメラマンは思った。が。
「〜〜!」
「〜〜〜」
2人はそれぞれ振り付けとは全く違う踊り方。
完全なるアドリブである。
しかし、先程はあんな残念な2人だったが、今は別人だった。
トップアイドルと言わざるを得ないようなパフォーマンスにカメラマンは驚いた。
目の前にいる観客は、カメラマン1人しかいないのに、まるでそこに何万人ものファンがいるような仕草。
伊達にライブを重ねてきているわけではない。
そして、夢のようなライブはあっという間にすぎる。
カメラマンはしばらくそこで放心していたが、はっとしてカメラを構える。
「うっはー…楽しかった!!」
「俺らいつもソロだしな、誰と踊んのって新鮮だわ」
和気藹々と話す2人にアナウンスがかかる。
『生放送での投票の結果、19542票と19538票でレオンの勝利となりました』
「っしゃ!」
「っだあ、負けた!」
レオンはぐっとガッツポーズなのに対して、Aは悔しそうに地べたを転がる。おいアイドル。
「まあでも、四票差だし、油断できねえよな」
「でも負けは負け〜!!絶対本番は勝ーつ!」
『はい、お疲れ様でした。最終試練クリアとなりましたので、フィニッシュです』
そのアナウンスで、カメラマンはほっと息をつく。
この2人とずっといると、ツッコミすぎていつか過労死しそうだからだ。
「あーやっと終わった…」
「こんなハードなの、初めてだよ…」
「じゃあお疲れ様ってことでこの後打ち上げしね?」
「えっ2人で?いやんえっち」
「アホか。カメラマンさん誘ってさ」
「あ、いーね!!カメラマンさん、行かない?」
「…頼むから帰らせろよ!!!」
ずっと黙っていたカメラマンがついにそう怒鳴ったのだった。
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金丸 - あるみかんさん!小説みました!最後の方からほぼ泣いて文字見えなくなりそうでした....凄い遅いですが完結おめでとうございます!!また機会があったら羽宮ちゃんのその後とかみたいです←おい。とても面白い夢小説でした!! (2021年1月5日 21時) (レス) id: c37bcdc15b (このIDを非表示/違反報告)
あるみかん(プロフ) - それと、現実問題、私のリアルが忙しいというのもあります。一話を書くのに30分ほどかかっているので...現実的ではないかな、と。と、ここまで書けない理由をつらつらと述べましたが、私のあんスタ熱が最高潮になって「うおお羽宮ちゃん書くぜ!」となったら書きますね (2020年7月19日 13時) (レス) id: 4fe8f05fec (このIDを非表示/違反報告)
あるみかん(プロフ) - ここでまとめて続編について書かせてもらいます。ぶっちゃけ、今のところ続編を作るつもりはないです。理由は、今は「ひよこのワルツ」に専念していてその作品でさえ更新が不定期なので、続編となると本当に更新し続けられるのか?という疑問があるからです。 (2020年7月19日 13時) (レス) id: 4fe8f05fec (このIDを非表示/違反報告)
あるみかん(プロフ) - コフウさん» ありがとうございます!ニヤニヤしてもらうために書いているようなものなので(笑)嬉しいです! (2020年7月19日 13時) (レス) id: 4fe8f05fec (このIDを非表示/違反報告)
あるみかん(プロフ) - 小雪?さん» ありがとうございます!半日で!?このシリーズ、ものすごく長かったと思います...笑 お疲れ様です笑 ぜひまた読みに来てください! (2020年7月19日 13時) (レス) id: 4fe8f05fec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あるみかん | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php?t=48be83eaada675e79ed496ea5cdf8f4f...
作成日時:2019年4月14日 20時