とある術師はヨコハマで( 2 )【呪術廻戦】【文スト】 (ページ15)

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『……顔に傷なんて付けちゃダメでしょ、

約束したじゃん＿＿＿＿＿＿野薔薇』

目の前には、

青白く、生気の無い顔をした野薔薇

右目にはハイライトがなく、左目のあった場所からは、赤黒くドロッとした血が垂れている。

＿＿私の反転術式は自分以外に使うことが出来ない＿＿

その事を、今更後悔した

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＿＿＿＿＿実を言うと、反転術式以外でも
野薔薇に目を戻すことの出来る方法はある。

だが、野薔薇は

私の目なんて要らないだろう。

真っ黒でなんの捻りもない。鮮やかな色など全くなく、
これこそ漆黒だ、と言えるほどの暗さをした目。

後、術式の関係で野薔薇には合わないと考えた

私には、何も出来ることがなく

ただただ、新田さんの弟。
新さんの処置を見ることしか出来なかった

＊＊＊

現在は夕方。

今から探偵社に戻っても、仕事は余り出来ないだろう
そう考えた私は気を休めるために

美容院に来ていた

＿＿＿＿長かった髪を切るために。

「え、ほ、本当に切ってもいいんですか、…？」

『ええ。本当に切ってもらって大丈夫です。』

一応綺麗に手入れしていた為か
切るのを躊躇う、若めの美容師さん

髪の長い女の人が、髪を切る時は” 失恋 ” なんかと言われているが、私はそんな事は全くない

ただ、けじめを付けなければならないなと思っただけだ

……あとは何を変えたらいいだろう

髪は切ったし、服は…高専の制服を着るのをやめるようにした。あと、サングラスを付けるのも

他には……

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＿＿＿＿

貴方がいくら変わったって、失われた命は戻らない

＿＿＿＿

聞こえるはずのない声が、頭に響く

そんな事はとっくに分かっている。
分かっている上で、こうやって行動しているんだ

……やはり私は愚かだ

もう、私は。
高専に通うのはやめよう。

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