脱出 108 ページ11
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貴『私、明日退院だから今日会えてよかった〜』
赤「タイミングがよかったよ。君にこれを渡そうと思って」
そう言って赤司君は私にA4サイズの茶封筒を手渡した。
赤「僕らは君が入院している間にあの病院の秘密を警察に伝えた。そして地下や保管室からはあの病院で見つけたものが見つかった」
きっとそれはつばめさんの身体や爽矢君の腕のことだろう。
それにつばめさんの手術ミスの隠蔽についても明かされたはず。
赤「その封筒の中にはあの病院で出会った四人の墓の場所の報告書が入ってある。それから君の元担当医の今の職場も。君はこれがほしかったんじゃないのかな？」
そうだ。退院したら弘人君達の墓参りしようと思ってた。
でも場所知らないから困っていたのだ。
…でもなんで赤司君が調べているんだろ？
やっぱり赤司君って不思議な人だ。
貴『ありがとう。早速明日にでも行こうかな』
花「お前行動早いな」
実「あら、いいじゃない。行動派の子だって結構好きよ？」
花「お前の好みなんて聞いてねぇよ」
それから少し話し込んで赤司君達は帰ると言ってのでエレベーターホールまで見送ることにした。
実「それじゃAちゃん、まこちゃんまたね」
花「俺はもうお前と会いたくない」
貴『また会おうね、赤司君、レオ姉』
赤「そうだね。また会おう。A」
タイミングよくエレベーターの扉が閉まり見送りは終わった。
貴『…ちょっと待って、今、赤司君私の名前呼んだよ！』
私、赤司君に初めて名前で呼ばれた。
あの病院ではずっと「君」って言われてて、名前で呼ばれたことなかったのに。
花「A」
名前を呼ばれ顔を上げると真の顔がアップで写った。
そしてフニャリと唇に何か当たった。
それがなんなのか説明しなくても分かることで…
貴『なっ！急に何事！？』
花「名前で呼ばれたからって浮かれてるAにお仕置き」
貴『それがキスって！』
花「ここで叫ぶのは他の患者の迷惑になんだろ。早く戻るぞ」
貴『なんで冷静！？』
真に腕を引かれて私の病室に戻る。
名前で呼ばれたからって浮かれていたわけじゃないよ。
ただ嬉しく思えたからって…これが浮かれてるっていうのか。
病室に戻るといきなり真にベッドに押し倒された。
ここが個室でよかった。
…じゃなくて。
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サイガ(プロフ) - しょうどうぶつさん» コメントありがとうございます！いい話って言ってもらえて励みになりますね！ありがとうございます！！(^^) (2018年8月27日 6時) (
レス) id: 19e5edb018 (このIDを非表示/違反報告)
しょうどうぶつ - ホラー怖いけどすげーいい話で涙が....( ; ー ; ) (2018年8月27日 0時) (レス) id: 4dcfc1ef4e (このIDを非表示/違反報告)
サイガ(プロフ) - 結愛さん» ありがとうございます！中身が福山さんって考えてください笑笑興奮します笑笑 (2018年1月19日 20時) (レス) id: 19e5edb018 (このIDを非表示/違反報告)
結愛 - え、感動です！！！！本当に！なんか花宮今まででちょっと苦手だったんですけどこの小説を読んで好きになりました！！ (2018年1月18日 20時) (レス) id: 1370f18119 (このIDを非表示/違反報告)
サイガ(プロフ) - 俺ツボｻｧﾝさん» 泣いてくれて良かったです！^ ^読んでいただきありがとうございます！ (2017年2月15日 7時) (レス) id: 19e5edb018 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サイガ
| 作成日時：2014年4月29日 13時
