脱出 98 ページ1
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福「別にいいだろ。チビの話を先に聞いた後で正座させるのは」
後ろから私の髪をクシャクシャと乱すように撫でる福井さん。
フォローに入ってくれてるように見えて結局正座はさせられるようで…。
紫「どっちにしても反省じゃん。赤ちんも福ちんも意地悪だ」
葉「何々?氷雨ちゃんの反省会?」
宮「お前はややこしくなるから黙ってろ」
緑「謝罪は後でいいのだよ。早く話すのだよ」
高「真ちゃん、急かしてやらないでよ〜」
とにかく私はみんなの前に出て日記帳を見せた。
貴『これは私の主治医だった藤森先生の日記帳です。ここには私と弘人君と早瀬のことが書かれてありました。みなさんにも見せますが、先に赤司君、見てください』
みんなを集めた黒子君が先に赤司君に見せるよう勧めた。
赤司君はキセキの世代のキャプテンだし、何か思うこともあるはずだと言ってた。
赤司君に日記帳を手渡すと、パラパラと捲り読み通していく。
しばらくして読み終えたのか静かに日記帳を閉じて私に返した。
赤「…どうやら、僕達はみんなを巻き込んだようだね」
青「どういうことだよ赤司」
赤「早瀬悠也が恨んでいるのはキセキの世代のメンバー全員だ」
黄「えっ!で、でも俺、早瀬って奴知らないッスよ!?」
黒「日記に全て書いてます」
紫「…Aちん、読み上げて?」
本来、人の日記なんて勝手に見てはいけないのにそれを読み上げるとは…。
藤森先生、本当にごめんなさい。
心の中で深く反省と謝罪をしながら私は重要だと思う内容をみんなに聞こえるよう読み上げた。
みんなみるみるうちに複雑な顔をさせる。
読み上げるのを終え、周りを見ればみんなどうしていいかわからないと言うような顔をしながら赤司君達キセキの世代を見ていた。
赤司君達も自分達のせいでみんなを巻き込んだと落ち込んだ顔をさせる。
貴『…私、過ぎたことだし気にしないよ。それに私もさっき赤司君達のこと知ったから』
どうしてうまく言えないんだろう?
私は気の利いた言葉も言えないのかな…。
赤「…ありがとう。君だけでもそう言ってもらえると助かる」
複雑そうに笑う。
どうしたらいいの?
周りを見ればレオ姉と目が合い微笑まれる。
そしてレオ姉はゆっくりと口を開いた。
実「やあねぇ、征ちゃん。私だって責めないわよ」
すると赤司君は弾かれるように顔を上げてレオ姉を見つめた。
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サイガ(プロフ) - しょうどうぶつさん» コメントありがとうございます!いい話って言ってもらえて励みになりますね!ありがとうございます!!(^^) (2018年8月27日 6時) (レス) id: 19e5edb018 (このIDを非表示/違反報告)
しょうどうぶつ - ホラー怖いけどすげーいい話で涙が....( ; ー ; ) (2018年8月27日 0時) (レス) id: 4dcfc1ef4e (このIDを非表示/違反報告)
サイガ(プロフ) - 結愛さん» ありがとうございます!中身が福山さんって考えてください笑笑興奮します笑笑 (2018年1月19日 20時) (レス) id: 19e5edb018 (このIDを非表示/違反報告)
結愛 - え、感動です!!!!本当に!なんか花宮今まででちょっと苦手だったんですけどこの小説を読んで好きになりました!! (2018年1月18日 20時) (レス) id: 1370f18119 (このIDを非表示/違反報告)
サイガ(プロフ) - 俺ツボサァンさん» 泣いてくれて良かったです!^ ^読んでいただきありがとうございます! (2017年2月15日 7時) (レス) id: 19e5edb018 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:サイガ | 作成日時:2014年4月29日 13時